社会福祉士国家試験「今年こそは絶対合格計画」

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第37回社会福祉士試験・第27回精神保健福祉士試験対策・国家資格キャリアコンサルタント試験対策がメインですが、全ての資格試験に共通する効率勉強法を紹介しています。

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不適切問題について


ここで、社会福祉士国家試験において話題の一つに挙がる「不適切問題」についてご存知ない方のために、紹介します。


不適切問題とは、問題文や選択肢の表現・内容が不正確である設問のことです。


選択肢に正答がない場合は、全員加点の扱いに、選択肢に正解が二つ以上存在してしまった場合は、それらのいずれかを選んだ者が正解として処置される問題のことです。

60人を超える試験委員が厳重にチェックしているはずなのに、そんなミスが起こるの!?と思われるかもしれませんが、この試験の場合は、かなりの頻度で起こっているんです。


近年では、第20回、22回に生じています。


だいたい2年に1度くらいの割合で、不適切問題は生じているのです。

不適切問題の有無が試験の合否に関わってくるのは、公平な試験制度の有り方についても問題視されてくるため、試験委員は推敲を重ねて本試験作成に取り組んでいます。

それでも、150問もの試験量ですから、1、2問不適切問題が生じてしまうことがあるのです。



厚生労働省所轄の保育士・介護福祉士精神保健福祉士試験においても、しばしば不適切問題が公表されます。

別の国家資格である宅建行政書士の場合もここ最近不適切問題が生じています。


宅建の場合は、平成23年度の問題文の中に、「年度」と「年」を書き間違えて出題したため、正答がない問題として、全員加点の処置となりました。

平成24年度の本試験においても、選択肢による解釈の観点から、複数正解がなされた問題がありました。

平成24年度の行政書士試験においても、正しいもの一つを選ばせるところ、二つの選択肢が正解である問題が発覚して、複数正解ではなくて全員加点の処置となりました。


このように、不適切問題というものは、国家試験においてしばしば発生しています。


試験終了後、受験者からの指摘によって発覚するケースもがあるようで、宅建行政書士試験は事前に試験実施機関のサイト上で公開していましたが、社会福祉士試験の場合は、これまでは合格発表と同時に不適切問題の有無と処置が公開されます。


参考までに、第20回までは、以下のような○×の組み合わせ問題がありましたが、あまりにも不適切問題が多発したためだか、第21回から廃止されました。

 
1××
2×
3×××
4××
5××


第18回、第17回、第16回、第15回(追加合格の処置あり)において、連続して組み合わせ問題による不適切問題があった煽りも受けているでしょう。

過去には、合格発表後に不適切問題が発覚して、追加合格になった回(第15回)もありました。
それも3問もの数が判明したそうです。


22回で不適切問題になった選択肢として、以下のものがありました。


問題70 日本国憲法が保障する基本的人権と権利に関する次の記述のうち,適切なものを一つ選びなさい。

3 拘留又は拘禁された後,無罪の裁判を受けた者が,国に対してその補償を求めるのは,憲法が認める権利である。

不適切の理由:選択肢3については、憲法40条の抑留又は拘禁の規定を問う主旨であることから、不適切である。



日本語解釈による理由ではなく、そもそもの主旨が誤っているという点で、不適切と認められたようです。

ちなみに、正答がない解答として、全員加点処置をされています。


インターネット上では、既にこの問いは不適切問題だとして指摘されていましたが、実際にその通りになりました。


第24回試験が終わった後も、不適切問題議論は合格発表日が過ぎた後もヒートアップしていました。

納得がいかずに、試験センターに問い合わせ、クレームを送ったという声もぼちぼち見られました。


それぞれの不適切問題候補が検証されていましたが、濃厚だと思われる設問が数問に絞られました。

最も可能性が高い出題として、共通科目の「指定管理者制度」についての問いでした。

指定管理者制度について、「委託」と記されており、正しくは「代行」「委任」のため不適切ではないかという見解が多く示されていました。

日本語表記の違いによって、意味が大きく変わってくるという観点です。


しかしながら、この問題を含めて、この年は不適切問題は皆無でした。


よほどの根拠がない限り、不適切問題と認定されないようです。
第15回の問82のような要件が不明確で不適切となるケースもあったようですが。


今年も不適切問題だと言われる候補が出ているようですね。

問題文だけでは判断できないような要件の選択肢が揃っているものや、そもそも日本語解釈の点から不適切ではないかという指摘があるようです。


毎年のようにありますが、受験生にとって1点の重みが大きいだけに、正しい答え、および不適切問題の有無は死活問題ですよね。

実際に不適切問題が生じると、合格点が上がる可能性は高いです。

それは、全員加点もしくは複数回答正解によって総合点も上昇するからです。

中には、不適切問題があっても、合格点は変わらない、合格点・合格率を調整するために、割問になっている選択肢のいずれかを、状況に応じて決定しているという説もありますが、真相は試験センターのみぞ知ります。


果たして今年は不適切問題が3年ぶりに発覚するのか、正しいものを選べ問題の採点はどうなるのか、割問の行方はどうなるのか、想像は膨らむ一方ですが、これだけ割問が生じている不安定な問題群が存在している点からも、80点以下になる可能性は極めて高いのではないかと見込んでいます。