今回は過去問の重要性を説明した記事となりますので、もしかしたら肌に合わない方もいらっしゃるかもしれませんが、そういう見方もあるということで参考にしていただければ嬉しいです。
平成24年度の宅建試験問題は、得点源の宅建業法において、個数問題が多数見られたようで、去年の問題に比べれば明かに問題のレベルが上がっているという声が多数耳に入りました。
某SNSサイト等では、「過去問だけでは太刀打ちできない」といった過去問絶望論を唱えていた方もいますが、過去問の重要性を改めて説いている分析者も多数見られました。
日建学院の総評を見たところ、
「全体的な難易度は昨年より若干高かった。過去問を中心としてしっかりと学習をしてきた受験生であれば、解答できる問題が多かったと言える」
といった分析が書かれていました。
過去問と基本書のみの学習で、35点以上の自己採点を取れた方の生声を見ると、
・最低5周は回した。
・10周やった。
・過去問を丸暗記しただけで受かるわけがない。試験は同じ問題なんて出ないし、応用問題が出題されるから、過去問の基礎知識をしっかりインプットして、本番で使いこなせる力が必要だ。
といった感想が挙げられていました。
出題形式に変化が生じている今後の宅建受験においても、過去問をベースにして基礎知識をマスターする勉強法の重要性は変わらないでしょう。
社会福祉士受験においても、宅建受験に見られる過去問重視勉強法は共通しています。
そもそも、宅建と社会福祉士試験は、試験科目も共通点があるのですが(民法等)、平成21年の試験改正で、両試験とも実務に伴うような試験問題が多くなったこと(社会福祉士でいう事例問題の増加、宅建で言う宅建業法の増加)、近年の問題長文化や、過去問には見られないような独特な言い回しで作られている点で、共通項があります。
社会福祉士試験においては、ここ数年、「国語の読解力で解けるような問題、福祉クイズみたいな問題が増えた」という感想が多々挙げられるようになりました。
確かに、平成24年の本試験問題を見ても、過去問では見たことがないような新出問題がぞろりと揃っていましたし、この流れは平成25年の本試験でも同じ流れになるでしょう。
なぜ過去問がそこまで重要かという理由の一つに、毎年のように過去問を焼きまわしたような類似問題が必ず出題されていることがあげられます。
なにを問われているか、何を覚えればよいのか、出題者の意図を把握するためにも過去問は欠かせないのです。
第25回試験受けた受験生からは、「もはや過去問学習は全く通用しない時代になった」という声が多数聴かれました。
その一方で、過去問のみを使って、80点以上で合格を遂げた合格者からの喜びの声も届いています。
こう見ると、過去問神話が崩壊したというよりも、使い方、取り組み方の工夫次第とも言えてきます。
新出・奇問は、運・勘・常識力の三拍子で解いて、過去問からの類似基礎問題は、確実に取りこぼさなければ、合格ライン突破レベルは実現可能です。
今後も過去問の重要性は再三説いていきたいと思います。