先日、某社会福祉士コミュニティを閲覧していたら、目に留まる書き込みがありましたので、一部を紹介します。
書き込みされた方は、社会福祉士・精神保健福祉士ともに、初回受験で受からない理由が分からないと強調しています。
私は、福祉大卒で、社会福祉士・精神保健福祉士の両資格とも1度の受験で合格しています。
私の中ではなぜ福祉大卒で社会福祉士・精神保健福祉士の国家試験に合格していないのか不思議でなりません。
社会福祉士・精神保健福祉士の国家試験って、福祉大学を卒業したら、受験番号と名前だけ記入したら合格・・・・・・という意識しかないんですが、そんなに勉強って必要?って思ってます。
勉強しなくても、ソーシャルワーカーのセンスがあるなら、勉強しなくても問題見ただけで何となくマークシートにマークしたらそれで正解って訳にはいかないんでしょうか……。
この方は、「社会福祉士国家試験は、福祉大卒ならば合格するのが当然」という常識で捉えているようです。
恐らく、この方の周りの受験生の合格率を見ても、十中八九の同級生が合格されているのでしょう。
実際に、学校別合格者数一覧表を見ても、国公立の大学等は、8割以上の合格者を輩出している学校も
多々あるので、この方もそのような上位合格者数の大学を卒業されているのかもしれません。
私がこの書き込みを見て感じたのは、この持論を真に受けて、受験に偏見を持つのは危険であるということです。
中には、「自分も甘えていないで出来る限り頑張ろう!」と、鼓舞された方もいらっしゃるかと思いますが、この方のように、試験をスムーズに突破できない自分に劣等感を覚えて、モチベーションが下がった方も少なくはないと思います。少なくとも、再受験組の方々はまさに。
全体で見れば、7割以上の方が不合格である現実を、試験の合格率が物語っています。
社会福祉士国家試験の近年の傾向を見ると、確かに過去問やテキストから見たことがないような奇問・珍問・一般常識問題がちりばめられているような印象を受けますし、この方が指摘しているように、センスで数問解けて、合格してしまうような強運の持ち主もいるとは思います。
ですが、あくまでもそれは少数派でしょう。
5肢択一の問題に対して、勘に頼って解答して、合格へ滑り込みセーフを狙う戦略は、リスクが高すぎます。
福祉大卒だからと言って、戦略を立てずに付け焼刃の知識で本試験に臨んで受かるほど、甘い試験ではありません。
私の周りでほとんど勉強せずに受かった方は一人もいませんでした(勉強していなかったと、完全に諦めていたのに、合格された方はいましたが、その方の性格からして陰で相当な努力をしていたはずです)。
この方は、ほとんど勉強は苦労しないまま、合格されたのかもしれませんが、鵜呑みにしてしまい、適当なスタンスで受験に立ち向かうと、どのような結果が出るのかは、これまで散々ブログで唱えてきた通りです。
努力と継続に勝る勉強の王道はありません。
最後に、この方が残した言葉の中で、一部分共感できる書き込みがあったので記したいと思います。
「忙しい」を理由に、受験から逃げてはいけないという考えについてです。
子育て、仕事が忙しいとの事ですが、学生でも4年次生にでもなれば就職活動に卒業論文、それにバイトしてる人も居るでしょうし、大変だと思いますよ。