試験開始の合図とともに、問題用紙を開きましたが、私は1問目の権利関係から解かずに、すぐさま48問目の統計問題から解き始めました。
確実に取れる稼ぎ問題は、記憶が新しいうちに解きたかったのです。
統計問題は、過去2年間、十影響さんのサイトを活用して前日の夜に覚えてきました。
十影さんのまとめは、膨大な量が載っており、細部まで全部覚えようとしたため、出題される肝心なポイントを暗記できておらずに、2年とも落として来ました。
直前に統計データを全て覚えようとしても、無理があったため、この年は、みやざきさんのブログで「統計問題、これだけ覚えれば十分、ゴロ合わせ」という記事を見て記憶に入れました。
結果、見事同じ問題が出てくれて、自己採点から1点を取ることが出来ました。
※後に、この年は、まさかの没問の影響で正解がない問題となり、全員加点となるわけですが。
◆権利関係は最後に解く
その後、26問目の宅建業法に移りました。
1問目から順番に解かなかった理由は、私の学習理解度から鑑みて、「民法は大苦手だった」からです。
融通が利かない私の性格から、1問目から始めたとして、つまずいてしまったら、次の問題に切り替えられなくなると見越したからです。
もしも何問も連続で分からない問題が出たら、思考能力が低下してしまい、解けなかった問題が気がかりで、残りの問題を平常心で取り組めなかったと思います。過去2年間の私の傾向がそうでした。
実際に、この年も民法以外で、問題を解いているうちに、
「えっ、何この問題、見たことないし、知らないよ」といった出題が続きました。
昨年度の試験問題と比べて、事例問題が増えていたり、過去問題で目にしたことがないような思考型の出題傾向がうかがえ、全体的に試験傾向が変わっているように感じました。
2つくらい選択肢を絞れたものの、1つに絞りきれない問題も数問ありました。
次第に想定外の展開から、焦燥感と緊張感がピークに達してしまい、試験開始1時間後には、「このままだと、今年も落ちるかもしれない」という追い詰められた窮地に立たされていました。
22年度の試験では、1時間くらいで全問終わらせることができて、残りの時間は問題をざっと見直したり、仮眠するくらいの余裕がありましたが、23年度は、終わってみれば試験終了ギリギリまで問題とにらめっこしていました。
◆試験終了後、絶望感が襲う
試験日は10月半ばでしたが、この日に限って半そでの夏服でちょうど良いくらいの暑さで、室内で空調が使われていたくらいでした。
自分は一番後ろの席だったのですが、試験直前から冷風が直撃し続けていることで、お腹が痛くなりました。
しかしながら、いざ試験が始まった後は、予想外の試験の難しさから気が動転しており、寒さのことなど意識する余裕がありませんでした。
隣の席の男性が、2分に1回くらいのペースで大きなため息をついていたのが記憶に残っています。
試験終了後には、廃人寸前のように、
「終わった・・・・・・(色んな意味で)」
と、呆然自失になっていました。
体感的に出来具合は6割くらいでした。
「宅建試験に向いていないのかもしれない」
「俺は本当に頭が悪くて馬鹿だ」
「なんで宅建ってこんなに難しいんだよ」
自己卑下と絶望感に支配されていました。
1、2年目よりもだいぶ勉強したはずなのに、全てを打ち消されるかのようなあの手ごたえといったら、絶望感は半端なかったです。
「二度あることは三度ある」になること間違いなしでした。