
会場は、1月に行われた社会福祉士試験と同じ、早稲田大学でした。
社会福祉士試験は、20代前半の若い受験層が多かったのが特徴でしたが、行政書士試験の受験生は、見た目が30代以上かつ黒髪率が多かったのが印象的でした。
実際に、問題を解いてみての感想としては、
過去問を丸暗記しただけでは、合格できないレベルになっているということです。
最近の行政書士試験において、多くの受験生が共通してそう唱えていましたが、自分自身で受けてみて、実感しました。
受験勉強で得た知識をベースに、問題の主旨に沿って的確に使い分けることができるか、文章から登場人物の関係図をイメージして、解答を導き出せるのかを求められているような出題がベースとなっていました。
人によっては、法的思考と解釈している方もいらっしゃいますが、思考型の問題が軸となっていました。
この点は、今年難化確実だと言われている宅建試験だけでなく、近年の社会福祉士国家試験にも当てはまります。
行政書士試験は、3時間という限られた時間の中、記述式を含めた全60問を忍耐強く解くことが求められています。
社会福祉士試験が全150問あるだけに(午前・午後で分かれますが)、60問という数字だけを見ると、「180分もあれば、なんとか解けるのではないか」と思われるかもしれませんが、行政書士試験は、近年の社会福祉士試験と同じように、問題文と、選択肢一つ一つが長文化しているという点が共通しています。
近年の宅建、行政書士、社会福祉士国家試験のどれを並べてみても、過去問をただ闇雲に詰め込んだだけでは、合格ライン突破のためには大変厳しくなっています。
社会福祉士試験では、過去問から言い回しを変えたような類似問題が出題された時に、冷静に解答できる瞬発力、判断力が求められます。
そして、運の力も影響します。
ランダムに出題される行政書士試験の一般知識問題は、この運によって、合否が左右されると言われていますが、社会福祉士試験においても、「なんでこんな問題が出るの」「そんなの聞いたことがないよ」というような初見問題が必ず出されます。
去年の例だと、憲法の条文に載っていないような、コアな出題もありました。
受験生にとっては長時間拘束されることで、精神的にキツくて、それでいて納得できないような問題が揃っているのが社会福祉士試験の特徴です。
それでも、しっかりと対策を練って継続していけば、合格は遠くはありません。
試験まであと2か月と2週間くらいありますから、焦ることなく立ち向かいましょう。