今回は精神・社会福祉士試験科目における捨て問ならぬ、捨て科目の是非について個人的見解を述べたいと思います。
試験科目はただでさえ膨大なボリュームなのに、数年前の新カリキュラム移行後に拍車をかけるかのように増えました。
社会福祉士試験においては、医学、心理、行政、民法、老人、障害、児童など、多岐にわたる全19科目をこなして行くうちに、誰しも一科目か二科目は、どんなに頑張っても覚えられないし、興味が湧かなくてやる気が削がれる思いを経験するでしょう。
精神保健福祉士試験においては専門科目数はさほど多くはなくとも、聞きなれない専門用語や、その内容をインプットしなければならない作業の連続に四苦八苦される方が多いでしょう。
今の段階で、いっそのこと臭いものには蓋で、苦手科目、やる気が全然起きない科目を完全に諦めてしまう考えもよぎるかもしれません。
活字アレルギーのような心境で、不得意科目な学習は放棄して、他分野で補う考え方が芽生えるかもしれません。
そんな時こそ、「ちょっと待ったタイム」です。
私の意見としては、捨て科目を作って勉強を放棄する選択はオススメできません。
本試験で勘や運に頼って、付け焼刃の知識だけで捨て科目に挑んでも、五肢択一試験ではマグレで得点できる可能性がとても低いからです。
他の科目でカバーすれば良いと思えるかもしれませんが、本試験では「魔の0点科目システム」を忘れてはなりません。
1科目でも0点になってしまったら、他の科目でどれだけ高得点を獲得できても藻屑と化すのです。
一通り勉強をし終えた後に捨てとするかどうかを判断するのはまだ分かりますが、最初から見切りをつけるのは、賢い選択ではないです。
そうは言っても、苦手科目に拒否反応が起きてしまうのは自然な感覚です。
嫌いな科目を無理やり好きになろうとしても、苦痛が伴うものです。
19科目あればどうしても上手くいかない科目の一つや2つはあります。
私だけではなくて毎年受験生もみなさんと同じような思いを抱えています。
どうしてもやる気が起きない科目に対して、完ぺき主義になる必要はありませんが、全問取れなくても、最低限1点さえ取れれば他科目で補えると考えれば、気も楽になり勉強に力も入ります。
最低限、頻出問題をキープしておくだけでも、本番で応用が利くようになるでしょう。
それに、事前学習で正答率が悪くて捨て科目と思えていても、いざ本番では意外に解けたという現象も珍しくもありません。
私も苦手科目だった「社会調査」科目が本番ではかなりの正答率でした。
事前学習で勉強していた知識のおかげで点数が出たので、はなから諦めてしまうことはもったいないと実感しました。
苦手でもやる気が起きなくても、本番までに全体的にこなしておくこと自体はとても大切です。
そしてこの苦手科目を乗り切れるかどうかで、合格率18~28%以内に仲間入りできるかどうかが分かれてくるのです。
今現在の学習に関しては、まだまだ試験までたっぷりと時間があるこの時期ですから、まずは自分が解きやすそうだったり、興味がある科目から始められて、試験への苦手意識を薄めることをオススメします。