映画の原作者である綿矢りささんと言えば、史上最年少の10代(19歳)で芥川賞を受賞したことでも有名ですが、当時はその清楚な容姿からも人気が湧きました。
2006年、綿矢りささんが当時早稲田大学4年生だった頃、偶然高田馬場駅のホームですれ違ったことがありました。
ぱっと見て、明らかに本人であろうと認識できるほどの可憐さで、今でも脳裏に焼き付いています。
そんな綿矢さんも2014年12月に、2歳年下の国家公務員の男性とめでたくゴールインをされたようで、時代の流れを感じさせられます。
● 勝手に震えてしまう受験生の心理とは
ところで、なぜ冒頭で綿矢りささんの作品を提示したのか。 それは、資格試験に挑戦する過程において、「勝手に震えている」受験生が少なくはないからです。
寝ても覚めても常に不安に支配されていて、ビクビクしている状態なのです。
いかにもネガティブな人物像が浮かんできますが、実際傍から見ると、彼や彼女らは魅力的な要素をたくさん兼ね備えているのです。
仕事も率なくこななしているし、気配りも上手で、他者への思い遣りを常に欠かしていません。
それなのに、
「こんな自分が受かるはずがない」
というセルフイメージを常に抱えているのです。
なぜそこまでそう言えるのかと腹立たしく思えてきた方もおられるかもしれませんが、他でもない私自身がそのような経験があるからです。
資格試験を受けても受けても不合格が続いていた時代には、どうしても自信を持つことができずにその思考に陥っていました。
合格をした後も、
「こんな自分が試験に受かったのはまぐれだから、専門家としての自信がない」
と震えている社会人もいます。
他者から見れば大げさだと思えるのに、本人は自分が作り出したセルフイメージにとらわれて、勝手に震えているのです。
いくら外部の人間が、「そんなことはない。君にはこんないいところがあるよ」と伝えても、本人は決して素直に受け入れることができずに、震え続けているのです。
自分の殻に閉じこもっているうちは内面の変化は期待できません。
一歩離れた観点から自分を見つめ直してみることが効果的です。
● セルフイメージを変えるのは簡単ではない?
そうはいってもそう簡単にセルフイメージを改善できないこともよく分かります。
でも、それだけ輝く素質を持っているのに、自己否定のイメージにとらわれている同僚や友人を見て、そう感じさせられずにはいられません。
そもそも他人から見た自分と、自分が思い込んでいる自分というものは誰しもギャップがあるものです。
自分にとって短所だと思える部分が、第三者から長所だと感じられるような場合も少なくはないですよね。
自分が思い描いているセルフイメージから一歩離れてみると、生きづらさの解決の糸口になるかもしれません。
そこで、今回紹介するのは、「ジョハリの窓」です。
● ジョハリの窓とは
心理学者ジョセフ・ルフトとハリー・インガムが発表した「対人関係における気づきのグラフモデル」のことを言います。
自己には、
「公開された自己」(open self)
「隠された自己」(hidden self) があると共に、
「自分は気がついていないものの、他人からは見られている自己」(blind self) や、
「誰からもまだ知られていない自己」(unknown self) もあると考えられる。
Wikipediaより
勝手に震えている方にとっては、自分が作り出したセルフイメージが唯一無二のものとして固まっていますが、実際には4領域の観点から自分像というものを捉えることができるという考え方です。
私は、コミュニケーション能力2級講座で実際に受講生とペアを組んでこのテストを行いましたが、自分と言う人間を多角的に見つめ直す機会になりました。思い込みをなくすのは一朝一夕ではいきませんが、自分の知られざる一面を理解するために、 ジョハリの窓という心理分析も有効な手立てになると思います。
一人で行えるサイト:ジョハリの窓で自己分析