試験終了後になると、ネット上では匿名性を逆手に取って、毎年のように合格ラインや合格率に関する噂が流れていますが、その情報が事実であることはありません。
私は社会福祉士ブログの他にも宅建ブログも運営していますが、過去11年間の動向を見ている限りでは、同じように合格ライン情報が錯綜する傾向があります。
宅建も合格ラインが初めから決まっている絶対評価試験とは異なり、受験生全体の出来具合で決まる相対評価試験の特徴かもしれません。
宅建試験の場合は、今度の日曜日10月17日または12月19日に試験があり、40日後に合格発表が待っているのですが、直前期になると合格判定会議の噂が飛び交うようになります。
試験運営側で、その年の合格基準点、合格率について、合格発表月中旬頃に判定する会議らしいのですが、その時期になると、「会議が終わりました。今年のボーダーは50点中39点です」というような、関係者を装ったような根も葉もない情報が飛び交うようになります。
宅建試験の場合は、過去最高合格ラインが50点中37点(7割)なので、ありえない点数です。
とても巧妙な書き出しで、あたかも関係者リークであるかのような内容ですが、その情報が事実である可能性は100%ありません。
合格発表日までに、ネット上で合格ラインが漏えいすることはあり得ないです。
9月に行われた第4回公認心理師試験終了後も、「例年よりも簡単だったので138点以上の合格点になる」という書き込みを複数目にしましたが、それはあくまでも予想で、事実かどうかは合格発表日にならないとわかりません。
そのような書き込みをしている人間としては、ボーダー上の不安の最中にいる受験者の反応を楽しんで投稿しているようです。
たとえば第28回社会福祉士試験の合格発表日の不適切問題の追加も誰も予想していないものでした。
試験前から不適切問題2問+88点という結末を想像された方はまずいなかったと思われます。
今年度の場合で言うならば、「第25回試験当時のような合格率20%以下にもっていく試験難易度に作り上げる」とか、「昨年度を上回る100点以上に合格点を上げるという情報を入手した」というような声があったとしても、想像の領域なので、真に受けないでくださいね。
社会福祉士試験を名称独占資格を業務独占資格に変革させる前兆として合格点を上げて合格率を下げるという声も、少数ながら毎年流れています。
今は見えない試験内容や基準に焦点を当てるのではなく、目の前の問題を一問でも確実に解いて行きましょうね。