社会福祉士国家試験「今年こそは絶対合格計画」

社会福祉士・精神保健福祉士国家試験に40日以内で一発合格した管理人の学習法をベースに、不安を不っ飛ばして“安心”に変えられるブログを目指しています。

MENU

第37回社会福祉士試験・第27回精神保健福祉士試験対策・国家資格キャリアコンサルタント試験対策がメインですが、全ての資格試験に共通する効率勉強法を紹介しています。

社会福祉士試験は約35日間、精神保健福祉士試験は約20日間、キャリコン試験は約30日間独学で一発合格を果たし、公認心理師試験は1日1時間未満、楽学勉強法中心でリベンジ合格を果たしています。

試験前から合格発表日までのマークミスの不安、孤独な勉強の不安等、不安を不っ飛ばして“安心”に変えられるブログを目指しています。

キャリアコンサルタント実技面接試験、「質問」を駆使したのに手応えがない対策について


 

第24回国家資格キャリアコンサルタント(以下キャリコン)試験の面接試験が11日よりスタートしましたね。

 

今後受験をされる方に向けて、私の受験体験や日々の実務経験が貢献できればという思いから、今回から数回にわたって【実技試験・面接編】で気をつけるべき点について取り扱います。

 

 

当日失敗したこと、不完全燃焼に終わってしまったことを思い出しながら、反省も踏まえて展開しています。

 

 

ちなみにここで書かれている面接対策については、何もキャリコン実技試験合格だけのものではなく、リアルのカウンセリングや、対人援助職上の面談スキルとしても応用できると思っています。

 

なぜならば、私自身が今回のキャリコン面接試験を実務経験のみロープレ無し+キャリコン実技で必要なスキルの知識で受験して合格を得られたからです。

 

 

実技試験の体験談はこちらから

 

 

 

■ キャリコン試験、試験出題範囲は見たことがありますか?

 

みなさんは、キャリコン試験は出題範囲が公開されているのはご存知でしょうか。

JCDAとCC共通で、公式サイトに掲載されています。

 

ちなみにかくいう私は目を通していませんでしたが、実技試験をこれから受験される方には、事前チェックをオススメします。

 

実技試験で問われる基本姿勢が書かれているからです。

 

今回は、実技試験を展開する上で基本となる「カウンセリングの技能」から抜粋して、陥りがちな注意点を解説します。

 

 

キャリアコンサルタント試験の試験科目及びその範囲並びにその細目

 

実技試験「Ⅰ キャリアコンサルティングを行うために必要な技能」より一部抜粋

 

相談者に対する支援を適切に行うために、以下の基本的技能を有していること。


1) カウンセリングの技能
① カウンセリングの進め方を体系的に理解した上で、キャリアコンサルタントとして、相談者に対する受容的・共感的な態度及び誠実な態度を維持しつつ、様々なカウンセリングの理論とスキルを用いて相談者との人格的相互関係の中で相談者が自分に気づき、成長するよう相談を進めることができること。
② 傾聴と対話を通して、相談者が抱える課題について相談者と合意、共有することができること。
③ 相談者との関係構築を踏まえ、情報提供、教示、フィードバック等の積極的関わり技法の意義、有効性、導入時期、進め方の留意点等について理解し、適切にこれらを展開することができること。

 

 

 

基本的に実技試験で問われる視点は、相談者が気づきを得られるように進められることなのですよね。

 

既に養成講座や実務上でロールプレイや実際の面談を経験されたことがある方ならば、「当然知っている」と思われるかもしれませんが、ネット上で受験生の声をリサーチした限りでは、頭では分かっていても、実際の本試験では想定通りに行かなかったと振り返る方が実に多かったです。

 

かくいう私もそうでした。

 

国家資格キャリコン実技試験では、システマティックアプローチのプロセスに沿って、相談者の問題把握まで適切に展開できて、口頭試問で試験官に適切に伝えられるレベルまでを求められます。

 

展開によっては、目標設定まで進むことができれば理想かもしれませんし、実際に私も受験前まではその地点まで進みたいと考えていました。

 

面接開始時点で、相談者に「お話をうかがって、提案等をさせてもらうかもしれない」と示唆していたくらいでした。

 

ですがその結果は前述していたように、思い描いていた通りには行かずで、目標設定どころか、問題把握の段階で十分にできたとは言えないくらいの手応えで15分が終了しました。

 

全体的に相談者の発語量は多くはなくて、相談者の感情面を十分に引き出すことができなかったというのが私の印象でした。

 

そのことが尾を引いて、口頭試問最後の「今後の目標設定」についても根拠が薄い回答になってしまったと痛感しました。

 

成績はオールAでしたが、総合点は7割弱でしたので、自身の手応えと鑑みると、妥当な点数だったと感じています。

 

※ちなみにネット上では面接70点以上は高得点少数の部類と目にしました。

 

 

■ 相手に気づきを与えるための質問にこだわりすぎないように

 

これから受験をされる方に向けて、私の反省点を踏まえてお伝えしたことは、「相談者中心アプローチ」を意識することは大事ですが、相談者に気づきを与えることを主眼に置きすぎると、結果的に引き出しにくくなってしまうリスクがあることです。

 

「相談者に気づきを与える」と言いますが、文字で書くのは簡単ですが、初対面相談者役の方に、たった15分間で抱えている問題点の数々に気づきを得てもらうように進展させることは、容易いことではなかったです。

 

自分自身を客観視できない状態だったり、そもそもこれまで誰かに相談をしたことがないという背景を持っていることもあります。

 

そのような事情がある前提で、一問一答のように事実確認を繰り返して行くと、相談者には「CCが自分を誘導している」「CCが意図している答えを引き出そうとしている」と捉えられてしまう点があります。

 

「気づきを与える」って、文字からしても高圧的で、操作しようとしているような印象を受ける方もいますよね。

 

CCが相談者の抱えている問題を認識させないと、試験管に評価されないというプレッシャーに駆られてしまうと、「CC中心アプローチ」となり、相談者に警戒心を植え付けてしまうリスクがあります。

 

発話量が少ないのは、相談者役のキャラクターなのか、それともラポールが十分に構築できていない中、質問のラッシュで警戒されているからなのかは面接の最中に判断しにくくても、そこに焦点を当てすぎないようにすることです。

 

反応が薄いからと言って、不安に駆られて、質問を駆使せずに、「ちょっと待ってみる」ことをおススメします。

 


事実確認の質問を連発するのはちょっと待ってぇ~

 

 

 

■ 質問を繰り返すよりも、相手の反応をぐっと待ってみる

 

 

相手に心を開いてもらうために質問を繰り返したくなったら、ぐっと抑えて黙ってみて、相談者の反応を確かめてみるという方法も効果的です。

 

もしかしたら、数秒待っている間に、相談者なりに咀嚼して考えていて、まさに気づきを促せるような時間となるかもしれないからです。

 

私の場合も、過去を知るための質問を投げかけた後に沈黙が流れ、少しすると相談者が話しながら内省してるかのように、「そういえば、今思うと…」と語り続けてくださった展開がありました。

 

一回間が空いたので、次の質問に切り替えようとした瞬間でしたので、沈黙を意識することの重要性を体感しました。

 

ネット上で面接80点以上を取られた方がどのような対応をされていたのかについて目にしたことがありますが、「とにかく傾聴に徹した」と述べられており、口頭試問では、表情や声のトーンの変化、ノンバーバルな面について根拠をもとに言及したと振り返っていました。

 

相手の問題を把握するためにも質問は欠かせませんが、相手に気づきを促すことが目的の場合、必ずし質問が効果的とも言い切れないと感じた瞬間でもありました。

 

なんのために質問を行うのか、質問の意図や目的を念頭に入れておいた方が面接の最中で路頭に迷ったり、想定外の展開で頭が真っ白にならないための対策にもなるでしょう。

 

■ 質問は駆使できたものの、傾聴が十分にできなかった私の反省点

 

 

私自身は本番でのロールプレイ面接を通して、過去・現在・未来の状況や相談者の意識を把握するための質問を投げかけました。

 

しかしながら、反応が薄かったり、回答が漠然としていたりしたため、「なぜそのような答えが返ってくるのかの要因を探るための質問」を展開していました。

 

結果的に答えに窮してしまうような展開、堂々巡りになってしまったり、聞き取りたかった方向性がずれてしまったりして、問題把握を十分に行えなかった反省があります。

 

問題把握をできる限り行うための質問を意識するあまりに、相談者が訴えたかった主訴を深堀りできなかった、もう少し待っていたら話せてもらえたかもしれない「できなかった感」が終了後に残りました。

 

 

実技対策動画でお世話になった津田先生は、「気づきを促す」というよりも、対応が上手くいくと「勝手に気づいてもらえる」と表現されていましたが、傾聴がしっかりと行えていると、相手の変化を感じ取れる展開となると言い換えられます。

 

 

 

 

 

次回も実技試験中で思い通りに行かない時の切り返し方や諸注意について扱います。