今回は、第26回国家資格キャリアコンサルタント学科試験(以下キャリコン試験)の効率的な学習方法について扱いました。
既に別の記事でも扱っていましたが、キャリコン試験で合格に到達するためのおススメの勉強法は「過去問」を解くことです。
「みんなで合格☆キャリアコンサルタント試験」第22回試験を振り返る特集の中で、過去5年間(18回~22回)試験出題分析で、易しいと標準ランクが全体の9割占めていることがわかると思います。
問題ごとの難易度は、解いた後などに確認してほしいのですが、第22回試験では、Aランクの易しい問題は30問、Bランクの差がつく問題は15問、Cランクの初見では獲得できなくてもやむを得ない捨て問題は5問でした。
過去5回の試験の難易度評価の内訳は、以下のとおりです。
験回 | Aランク | Bランク | Cランク | 平均合格率 |
22回 | 30 | 15 | 5 | 82.2% |
21回 | 27 | 21 | 2 | 61.7% |
20回 | 28 | 17 | 5 | 77.9% |
19回 | 27 | 18 | 5 | 61.6% |
18回 | 30 | 15 | 5 | 81.1% |
※平均合格率は協議会とJCDAの平均を表しています。
第22回学科試験を振り返る。 | みんなで合格☆キャリアコンサルタント試験より
最新の第25回試験のABCランクは、Aランク29問、Bランク17問、Cランク4問でした。
第24回(平均合格率52.6%)のAランクは27問、Bランクは17問、Cランクは6問でした。
第23回試験のAランクは30問、Bランクは14問、Cランクは6問でした。
Cランクというのは、いわゆる奇問・難問で、問題集(過去問)に登場しないような初見問題になります。
これらを全問落としたとしても、標準・易しいレベルを得点できていれば、合格ラインの7割を達成できるように組み立てられています。
まとめると、過去8回分の試験難易度分析を見ても、AとB出題が9割を占めており、基本的なレベルを押さえておけば合格できる試験となっています。
本題の「過去問を丸暗記さえすれば受かるのか」ということですが、本番では、過去問と同じ出題も出ましたが(私が受検した第22回試験例)、それは全体の少数で、過去問のコピーのような出題が多数出るとは思わない方が良いでしょう。
最新の第25回は63.7%、第24回試験は52.6%と、10人受けて、3、4人が通らない試験です。
誰でも受験資格を得られるわけではなく、養成講座や実務経験を持って事前学習を重ねた上での数字なので、軽く考えて受けてしまうと後悔する危険性があります。
言うまでもなく、キャリコン試験は国家試験であり、この試験に合格できた後に、机上の空論ではなくて、実際に活かせるための水準に到達できているか、そして活かすことを前提とした試験問題が作られています。
ただ過去問を丸暗記しただけで合格できる試験ならば、9割以上の合格率が毎回続くことが想像できます。
過去問から形を変えて登場した際に、正解を見抜くことができる力、選択肢同士で比較して導き出せる力が求められており、そのためには単に答えを丸暗記するのではなくて、「なぜ」という理屈を理解することが肝心です。
「なぜ」さえ押さえておけば、本番の出題傾向が変わっていたとしても、応用できます。
過去問学習を進めていると、一度や二度では理解しにくいかもしれませんが、何度も繰り返しているうちに「なぜ」が分かるようになってくるものです。
私は試験勉強を実質一か月以内で挑みましたが、過去問を10回分解くよりも、6回分を複数繰り返することによって、噛めば噛むほど味が出てくるスルメのように、毎回新しい発見に気づけました。
試験1週間前に解いた第21回試験は68点で、本番は9割超の得点となり、想定すらしていない結末でしたが、自分でも気が付かないうちに、日々の過去問反復学習が蓄積していて、本番で発揮できたのだと振り返っています。
1日1日の継続力と、勉強の質を意識されて取り込むことで、事前学習以上の成果を本番で実現できるようになると、私は信じています。