昨日、社会福祉士、精神保健福祉士試験勉強のモチベーションが下がった際の、モデリング(代理学習)のススメについて触れましたが、今回は漫画で題材につかった書籍を扱いました。
突然ですが、もしもみなさんが「死にたい」という訴えを利用者(相談者)さんから告げられたらどのような対応をされるでしょうか。
もしかしたら既に福祉職に就かれていて、経験済みの方もおられるかもしれません。
その訴えをされる方が、どのような背景で、どのような立場のあなた様に対して、どのような場面でそう告げているかによって、対応も一概には言えないところはあるでしょう。
私自身も「死にたい」や「死のうと思う」という告白をしてきた相談者さんの対応は一人や二人だけではなくて、二桁以上はいたと振り返ります。
そのうち、実際に自死につながったケースもありますが、ほとんどの方は自傷行為はあったものの、今も生きています。
「死にたい」というお一人ひとりの言葉を耳にする度に、「慣れ」というものはなく、「生きるための支援」を常に意識しています。
自殺の「ゲートキーパー」研修を受けていますし、社会福祉士・精神保健福祉士、メンタルヘルスマネジメント検定等の関連資格も取得していますが、実際に「死にたい」とSOSを発信される方の対応はいつも以上に神経を尖らせています。状況によっては(希死念慮が強い場合等)医療につなげられるように迅速な動きも取っています。
「死にたい」という気持ちには寄り添いつつも、なるべく死にたいという言葉を言わなくなるように生きやすくなるようお手伝いを意識しています。
本題ですが、「死にたいと言ってください」というインパクトの強い漫画が存在しています。主人公は精神保健福祉士になります。
最新刊
松本俊彦監修による中原ろくの新連載「死にたいと言ってください―保健所こころの支援係―」が、本日4月19日発売の漫画アクション9号(双葉社)でスタートした。
同作は精神的な疾患を抱える人々の社会参加などを手助けする精神保健福祉士・基羊介を主人公とする物語。元々は会社員だった羊介だが、ある経験がきっかけとなって会社を辞め、新人の精神保健福祉士として保健所の保健予防課に配属された。第1話では自傷行為をやめられない女性・留美の母親が、羊介たちのもとを訪れる。軽度の知的障害を持つ留美は「死にたい」という願望が強く、母親によると自傷行為が次第にエスカレートしているという。精神保健福祉士として初めての家庭訪問を行い、留美の話を聞いた羊介は……。今号の巻頭カラーを飾った。
精神保健福祉士が登場する漫画はそこまで多くないですが、私が知る限り主人公として精神保健福祉士を用いた作品は本作が初めてではないかと思っています。
ちなみに、以前ブログ上で紹介したことがある『シュリンク』の中でも、精神科医との連携で精神保健福祉士の登場人物がいます。公認心理師や精神保健福祉士試験受験生にもお勧めしています。
また、社会福祉士有資格者(又は関連業界)が主人公の漫画はこのような作品もあります。
医療ソーシャルワーカー(全3巻完結)
福祉事務所ソーシャルワーカー
在学時に社会福祉士資格を取得されて、現場で活躍されながら漫画を描かれた方もいらっしゃいます。
社会福祉士ママと保育士パパの実録をもとにした漫画もあります。
今後も定期的に社会福祉士・精神保健福祉士を題材にした漫画を紹介したいと思います。みなさんがご存じの作品がありましたらどうぞお知らせください。