6月までにほとんどの最新問題集が揃いますが、毎年のようにこのような質問を受けます。
「問題集は数冊買って試験に臨んだ方が良いのでしょうか?」
私の見解は一貫しています。
合格基準点(約6割)を目指すなら、まずは一冊の問題集を徹底的に使い込むこと。
これだけで合格レベルに到達できます。
※社会福祉士・精神保健福祉士国家試験どちらも共通です。
「えっ!? たった一冊で新カリの社会福祉士試験に受かるの? 量が少なすぎない?」
と訝しげに感じる方もいるでしょう。
120問以上という膨大な本試験のボリュームを見れば、とても一冊の知識量では対抗できないように思えるかもしれません。
しかし、いざ取り組んでみると、その一冊をマスターすることがどれほど一筋縄ではいかないかに気付くはずです。
一冊をマスターできない「飽き」と「妥協」の正体
問題の答えを丸暗記するだけでも相当な労力ですし、むしろそこで挫折してしまう方のほうが圧倒的に多いのが現実です。
大抵の場合は何回か解き終わったら切り上げてしまいますし、苦手で覚えにくい分野は最小限に留めて流してしまうものです。
同じ問題を繰り返していると新鮮味がなくなって飽きがやってきますし、「もうこの辺でいいや」と、妥協してしまいがちな境地に立たされることが往々にして訪れます。
一冊の問題集を網羅するのに苦労する要素は、この「飽き」と「己の限界に対する克己心」です。
あと数往復すれば合格基準の6割に到達できたはずなのに、途中で見切ってしまい、みすみす合格を逃してしまっているケースは少なくありません。
一冊を完璧にする。言葉では簡単ですが、誰もが実践できない現実があり、だからこそそのラインを突破した人が、合格ラインに入れるのです。
本試験も、40%をふるい落とすような応用型問題を多数用意しています。
最新の試験傾向だからこそ、求められる「圧倒的な基礎」
本試験では、問題集と一字一句すべて同じ問題は出ません。
第38回試験は例外的な過去問外の問題がベースとなる超難化回でしたが、今後も同様にひねった出題や、過去問の丸暗記だけでは80点以上を取ることが難しい流れが続く可能性も考えられます。
だからこそ、問題集を一冊こなすことの大切さは変わりません。
なぜなら、基礎が100%固まっていない人は、応用問題や初見の選択肢を前にしたとき、100%太刀打ちできなくなるからです。
数回解いただけで「分かったつもり」になって本番まで放置する行為は、あまりにも危険すぎます。
中途半端で曖昧な知識が多いまま本番を迎えても、どうにかやり過ごせるほど甘い試験ではないことは、合格者の誰もが実感しています。
昨年度も、70点以上の得点を出された方で、過去問一冊を10回転以上こなして結果を出されたというリベンジ合格者がいらっしゃいました。
一冊の問題集を手垢がついてボロボロになるまで使い回し、「人生で一番勉強できた」と感無量になるくらいまで反復学習できれば、合格はグッと近づきます。
もちろん、複数の問題集を器用に使い分ける方法が合う方も中にはいるので一概には言えません。
しかし、大量に問題集を買い込んでどれも中途半端になるくらいなら、まずは目の前の一冊をじっくり咀嚼することをおすすめします。
年々、過去問を覚えただけでは高得点が難しくなっているのも事実です。
では、合格を確実に手繰り寄せるために、一冊の問題集にプラスすべき「αの武器」とは何なのか。それについては、今後の記事で詳しく紹介していきます。