「もう、私には遅すぎるだろうか」
そう諦めかけたことはありませんか?
勉強につまずいたとき、あるいは目標を前にして年齢や境遇を言い訳にしたくなったとき、ぜひ思い出してほしい方がおられます。
今回は、7年かけて40歳で医学部に入学し、54歳で医師となった前島貴子さん(61歳)の軌跡をご紹介します。
「父を救えなかった」という後悔を、医師への志へ
前島さんの人生が大きく動いたのは、32歳の時でした。
飲食店を経営し、借金を抱えていたお父様が自ら命を絶たれたのです。
「父を救えなかったことが悔しくて、自ら死を選ぶような人をなくしたい。患者さんを心身ともに支えられる存在になりたい」。
そんな切実な思いが、長年抱いていた「医師になりたい」という夢を、人生を賭けた目標へと変えました。
分数の計算から始まった「初志貫徹」
しかし、前島さんが直面したのは「基礎学力の壁」でした。
当時の前島さんの理数系の知識は、なんと中学生以下。
まずは中学校で習う「分数の計算」からやり直す必要がありました。
大人を対象にした学習塾に通い、塾長お手製の数学プリントを徹底的に解き続ける日々。
「中学の基礎からやり直したことで、応用が利くようになった」と語る通り、王道の徹底暗記と反復学習を積み重ねることで、ついに39歳で医学部合格を果たしたのです。
出産、育児、そして幾多の留年
医学部に入ってからも、道は平坦ではありませんでした。
大学在学中に長男を出産し、次男を出産した後も試験で苦戦し、2年間の留年を経験。
卒業までに9年という歳月を要しました。
それでも前島さんを支えたのは、執念とも言える学習スタイルです。
公園に子どもを連れて行くときも、家事の合間も、テキストを肌身離さず持ち歩き、「問題を暗記するまで繰り返し解く」ことを徹底しました。
一冊のテキストを丸ごと頭に入れるまでやり抜いたその姿勢は、やがて「どんな問題が出ても大丈夫」という揺るぎない自信へと変わっていきました。
セカンドキャリアと「学び」の価値
54歳で医師免許を取得した前島さんは、現在愛知県内の病院現場で奮闘されています。
前島さんの半生は、私たちに「セカンドキャリア」の真髄を教えてくれます。
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「やりたい」に年齢制限はない
中学の基礎からやり直して医師になった前島さんの姿は、「今の自分に足りないもの」を認める勇気があれば、いつからでも再スタートは可能だということを証明しています。 -
成功の秘訣は、泥臭い反復学習
「成績優秀ではなかった」と語る前島さんを救ったのは、才能ではなく、目の前のテキストを一冊やり抜くというシンプルな継続力でした。 -
原動力は、個人的な「悔しさ」でもいい
「父を救いたかった」という個人の深い感情こそが、最も折れない意志を作り上げるのです。
「絶対合格」を目指すあなたへ
今、国試に向けた勉強で、
「自分には向いていないのではないか」
「覚えることが多すぎて無理だ」
と悩んでいる方がいたら、前島さんの言葉を思い出してください。
どんなに遠回りに見えても、基礎の基礎から一つずつ積み上げた努力は、必ず本番の応用力として花開きます。
前島さんの生き方は、私たちにこう問いかけているように感じました。
「今、あなたが抱えているその悔しさや、なりたいという思いは、人生を切り開くための最強の武器ではないか?」と。
試験まであと半年、あるいは一年。
絶対合格道が長く険しく感じられても、前島さんのように「千里の道も一歩から」歩くその姿勢が、必ず未来を築きます。
ともに、最後まで走り抜けましょう。