第32回国家資格キャリアコンサルタント学科論述試験日が、いよいよ近づいてきましたね。
受験生の皆様は、最後の追い込みに入っていることかと思います。
今回は、実技試験(面接・論述)において合否を分ける重要なポイントである「論述試験」について、私のキャリアコンサルティング技能士2級(CC協議会試験形式ベース)での実体験をもとに、合格に不可欠なエッセンスを加えてまとめました。
60点±1の境界線。59点と61点の差は何だったのか。
私は、2級キャリアコンサルティング技能士試験を複数回受検した経験があります。
その中で、59点で不合格となり、その後の受検で61点で合格点を上回ったことがあります。
合格基準点が60点であることを考えると、まさに60点±1の境界線、伸るか反るかの重要なラインの両極端を経験したわけです。
この「2点」の差、しかし合否を分ける大きな差が何だったのかと振り返ると、大きくは「自分の考えをどれだけ『論拠』を持って書けているか」だったと分析しています。
不合格(59点)時の振り返り
この時は、記述した「具体的方策」と「目標」との関連性が抽象的で、一般的(ツールを使う、信頼関係を構築する等)な言葉で埋めていました。
どこか理論の解説をしているような、あるいは憶測で書いている点もあり、この事例の相談者に即した内容になりきっていなかったのです。
合格(61点)時の振り返り
対して合格した時は、相談者の言葉を論拠(証拠)に、相談者の内的フレーム(価値観、感情、思考パターン)に寄り添い、相談者の味方になってどのように力になれるのか、それによって相談者がどのような自己実現を果たせる可能性があるのかに焦点を当てました。
「この相談者のために」という視点が、論拠(逐語記録)によって点数につながったのだと思います。
合格時のエピソード:修正の決断と一貫性の重要性
この合格した回は、時間が足りずに、具体的方策を展開している途中で修正点に気づくというピンチに陥りました。
一瞬、もとに戻って修正するか、そのまま進むかの二択に迫られましたが、残り時間を考えた結果、変えずに最後まで埋めることに舵を切りました。
もし、あの時に修正する点を選んでいたら、記述全体の一貫性に疑問が生じ、推敲(見直し)に時間を取られ、最後まで書ききれずに終わっていた可能性もあります。
多少意味が伝わりにくかったとしても、自分なりの言葉や考えを一貫して表現する勇気や割り切りも、制限時間のある試験では必要なのかもしれません。
方向転換できるほど試験時間は有限ではないからです。
論述合格に大切なエッセンス
実体験から得られた教訓に、キャリアコンサルタント論述試験合格のために不可欠なエッセンスを加えます。
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的確な問題把握(主訴と見立て)と専門的な「論拠」の提示
逐語記録(事例)から、相談者が訴えていること(主訴)と、キャリアコンサルタントから見た根本的な問題点(見立て)を、重複なく的確に捉えること。そして、なぜその問題点を選んだのかという理由(論拠)として、相談者の言葉(逐語)を背景に置いた自分らしい方策の記述が肝心です。不合格時の「一般的、憶測」から脱却する第一歩です。 -
相談者の内的フレームへの共感と寄り添い
相談者の価値観、感情、思考パターンを理解し、それに寄り添った記述を心がけること。「相談者の味方になって」力になるための具体的展開を描きましょう。 -
具体的かつ実行可能な「方策」と現実的な「目標」の提示
抽象論や一般論ではなく、事例の相談者の状況、能力、意欲に即した、具体的で段階的な方策(プロセス)と、その先にある現実的な目標を記述すること。
相談者と共に歩み実現可能で具体的なロードマップを提示しましょう。 -
論理構成と文章の読みやすさ、そして一貫性
主張、論拠、具体的展開が論理的に繋がっていること。
指示語や接続詞を適切に使い、採点者が理解しやすい文章であること。
そして、最後まで記述全体が一貫していること。私が61点だったことは文章内容の遂行が全体的にうまく書けた自信が最後までありませんでしたが、内容が統一されていたことが合否を分けたのではないかと分析しています。
見せ方の工夫第一を捨てて、支援の一貫性を選んだ結果です。
修正の決断のエピソードで触れた通り、最後まで書き切ることが最優先です。 -
時間管理と推敲の重要性
制限時間内に全問回答し、最後の見直し(誤字脱字、論理の飛躍のチェック)を行うこと。61点の時は時間が足りずに見直しができませんでしたが、できる限り時間内に終わらせて最初から全部点検できる余裕を持てたほうが絶対に良いです。合格発表までの長期間、「あの文字や表現はどうだっただろうか」と想像に苦しまずに済む可能性も減らせるメリットもあります。
論述試験は、自分自身のキャリアコンサルタントとしての専門性と人間性を、限られた時間と文字数で表現する場です。
実体験にある通り、境界線の差はわずかかもしれません。
自分を信じて、自分なりの言葉と論拠を持って、最後まで書き切ってくださいね。
合格への一歩を共に応援しております。