6月までにほとんどの最新問題集が揃いますが、
問題集は数冊買って試験の臨んだ方が良いのでしょうか。
毎年のようにこのような質問を受けます。
基本的には、問題集は一冊使えば合格レベルに到達できる。
というのが私の見解です。
この持論は経験則のみならず、近年の試験傾向から見てもそう言えます。
えっ!?
たった一冊で国家資格で合格率30パーセントを切る社会福祉士試験に受かるの!?
90点を超えるためには量が少なすぎでしょう!?
このように訝しげに感じた方もいるでしょう。
150問という膨大なボリュームかつ新出・奇問問題の乱れ打ちを見れば、とても一冊の知識量では対抗できないように感じてきます。
しかしながらたかが一冊だけと思われるかもしれませんが、簡単のように思えていざ取り組んでみると一筋縄ではいかないことに気付くはずです。
問題の答えを丸暗記するだけでも、相当な労力を要します。
果たしてどれだけの受験生が1冊の問題集を9割以上ランダムで答えられるくらい使いこなしていることでしょうか。
大抵は、何回か解き終わったら、切り上げてしまうものです。
同じ問題を繰り返していると新鮮味がなくなって飽きがやってきますし、
「もうこの辺でいいや」という具合に妥協してしまいがちな境地に立たされることが往々にして訪れます。
そこで見切らずに、あと数往復すれば、合格できるレベルに到達できたのに、みすみす逃してしまっていることもあるのです。
一冊の問題集をマスターするといっても、誰もが実践できない現実があるのです。
本試験では、問題集と一字一句全て同じ問題は出ませんし、形を変えて出題されます。
昨年度は基礎的な問題がベースになっていたからといっても、今年度がそうであるとは限らずに、捻った出題が多めになる可能性も考えられます。
どんな形になっても、問題集を一冊こなすことの大切さは変わりません。
まずは基礎が固まってないと、応用問題にも太刀打ちできなくなってしまうからです。
数回解いただけで、わかったつもりになって、本番まで復習することなく放置していく行為は、危険すぎます。
中途半端で、あいまいな知識が多いまま本番を迎えても、どうにかやり過ごせるほど簡単な試験ではないことは、合格者の誰もが実感しています。
限界を感じた時に、諦めずに最後までいかに努力できるかで、上位30%弱の合格者に仲間入りできるかどうかが決まります。
昨年度も110点以上の高得点を出された方で、過去問一冊を10回転以上こなして結果を出されたという方がいらっしゃいました。
一冊の問題集を手垢がついてボロボロに近いくらい使い回して、「人生で一番勉強できた」と、感無量になるくらいまで反復学習できれば、合格はぐっと近づきます。
中には、複数の問題集を使い分けることで、効率よく進められる方もいらっしゃるので、一概には言えない部分もありますが、大量に問題集を購入する前に、まずは目の前の一冊をじっくり咀嚼することをおススメします。
合格を手繰り寄せるために、問題集の他に必要なプラスαについては、今後紹介します。