お姉さま、先日参加したニコニコ超会議でパワーハラスメントに苦しんでいる社員さんの声が印象的でしたけれども、パワハラは具体的にどのようなことですの?
ふむ、「パワハラ」に相当する6つの行為類型をタイムに伝授して差し上げるとするかのう。
パワハラの6つの行為分類型
(1)身体的な攻撃(暴行・傷害)
(2)精神的な攻撃(脅迫・名誉毀損・侮辱・ひどい暴言)
(3)人間関係からの切り離し(隔離・仲間外し・無視)
(4)過大な要求(業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害)
(5)過小な要求(業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと)
(6)個の侵害(私的なことに過度に立ち入ること)
厚生労働省「職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議ワーキング・グループ報告」(2012)より
こうして並べてあると、私がこれまでの職場で体験したもの中で、思い当たる節がたくさんありますわ。
ふむ、最近のパワハラ傾向としては、下記のような「個の侵害」が問題視されておるぞ。
■例1:有給の使い方に口を挟み、理由次第で申請を却下する
有給休暇を申請したら、「休暇取得の理由は?」としつこく聞かれた。「友人と旅行」と答えたら、「なぜ平日に旅行に行くのか?」「その友人とは異性か?」としつこく質問され、繁忙期や業務に支障のある時期でもないのに「そんな理由では認められない」と断られた。
■例2:プライベートの交際・交友関係を詮索する
職場の忘年会の席で先輩に交際相手について話したら、「彼氏とどうなってるの?」「彼氏とどこでデートとしているの?」と何度も聞かれた。残業をしていると、「そんなに働いて、夜に彼氏を放っておいちゃダメだよ」などといちいち言われる。
■例3:個人のSNSなどを閲覧し、接触してくる
個人のSNSやツイッターを上司がいつもチェックしており、そこで書かれている情報をよく見られていると感じる。そこでしか書いていない情報をよく知っている。「友達申請」を受け、本当はつながりたくないけれど、仕方なく承認している。
引用元
例1のパターンは、ニコニコ超会議の参加者が実体験を口にしていましたわ。
わたしくしは例2にあるように、プライベートのことをよく詮索されて窮地に立たされていましたわ。
本来ならば答える義務はないのじゃが、相手が上司だと無碍にあしらうことも躊躇ってしまう人間が多いじゃろうな。コミュニケーションの一環と考えている者もいるようじゃが、執拗に個の世界に侵入している段階で、立派なパワハラと言えるのじゃよ。
正直に答えてしまう前に、「ちょっと待って」とかわしたり、NOと突きつける勇気や工夫が必要ですのね。
ふむ。なかなか面と向かってNOを言えない場合は、公共や民間のパワハラ窓口に相談してみるのも手じゃな。これらのパワハラ問題は相手が上司だった時だけではなくて、同僚や先輩・後輩や友人・知人・家族など関わる全ての人間とのコミュニケーションでも意識するのじゃぞ。
お姉さま、僭越ながら一つだけ訂正させていただきますと、関わる全ての人間だけじゃなくて、私達のような人間に属さないタイゴウファミリーの間でも必要ですわ。
マーベラス!その通りじゃ。
生きとし生けるもの全てとの関わりに思いやりの心と計らいを忘れずにじゃな。