社会福祉士試験・精神保健福祉士試験終了から数日が経ちましたが、時間の流れは人それぞれだとは思います。
私はそうでしたが、合格発表日までは1日1日が非常に長く、見えない不安との闘いで、気持ちの浮き沈みを幾度となく経験する期間だと痛感されている方も多いのではないでしょうか。
不安の根源となっているのは、「合格点」であり、もう一つは今回のテーマの
「マークミス」
ではないでしょうか。
マークミスとは、自分が問題用紙にチェックしていた解答と、実際のマークシート採点結果がずれてしまうこと、自分がこれだと思っていた解答だけれども、マークシート上には違う選択を塗りつぶしてしまうことを言います。
試験当日はものすごいエネルギーを発揮して試験に取り組まれたと思われますが、例年とは異なる出題文や、2つ選べ問題の増加、全体的な文章量の多さから、果たして自分がマークシートを確実に塗り潰せていたからどうかと、日に日に冷静になるにつれて自信を失われている方も多いのでしょうか。
社会福祉士や精神保健福祉士国家試験だけではなくて、マークシート式の試験を受験された後に本当にかなりの方が毎回マークミスについて悩んでいるのです。
絶対合格ブログ人気記事によく上がる6年前に書いた関連記事「試験終了後にマークシートミスの不安に支配されていたら その1」がランクインしているくらい、各資格試験終了後に不安を抱えている方がおおいことがうかがえます。
実際に私がこれまで受けた資格試験終了後は共通してそうでした。
合格発表まではマークミスの恐怖で眠れない日々が続きました。
私も受験前は、絶対に自分に限って、マークミス等しないという自信がありました。
ところが、試験中は問題を全部解くのに時間をかけすぎた影響で、問題を見直したり、一つ一つの解答をチェックする余裕がありませんでした。
問題用紙のチェックの仕方も、訂正を何度か繰り返していたため、本当にその答えを選んだのか分からなくなってしまった問題がいくつかったのです。
まさかそのマークミスの不安に、筆者である自分自身が苛まれることになるとは、試験前は夢にも想像していませんでした。
試験を受ける前に「マークミスが不安で仕方がない」というネット上の声を耳にすると、そんな凡ミス有り得ないと他人事のように思っていました。
私がマークミスの恐怖に合格発表当日までの45日間もの間、苛まれ続けたのは、社会福祉士試験の三か月前に受験した宅地建物取引士試験でした。
その回の合格点は50点中の36点で、自己採点も36点でした。
ボーダーラインぴったりの自己採点結果になるとは、想像していませんし、狙って出した点数でもありません。
事前予想では、35点か36点になると叫ばれていたため、1問でもマークミスの失態をしてしまったら、アウトという極限状態に立たされていました。
試験本番ではしっかりとマークシートに記入していたはずでしたが、絶対に正確にマークできていないと未来がないというプレッシャーの重圧から、「マークミス病」を引きずり続けていました。
仕事中は、比較的気を紛らわせることができましたが、家にいても、外出していても、試験結果が気になって仕方がありませんでした。
気分転換を図るために旅行で視野を広めようとしても、友達と過ごしていても、心は上の空でした。
合格ライン、割問、マークミス、転記ミス、自己採点ミス、消し跡が正しく採点機に認識されているかどうかの不安が、頭の中で堂々巡りしていました。
こんなことを連日連夜続けていると、日常生活に異変が生じるようになりました。
一つ目は睡眠不足の問題。
深夜遅くまで、不安を和らげるために、一つでも新しい試験情報を目にするために、ネットの世界を徘徊していました。
二つ目は、記憶力に自信がなくなったことです。
あまりにも、マークミスを気にするあまり、仕事中に職員から聞いた連絡事項についてその時はしっかり覚えていたつもりが、後になると、
「あれ?あの時本当にああいう風に言ってたっけ?」
「なんて言ってたんだっけ?」
こんな具合に度忘れが重なり、自分自身の記憶力を信じられなくなっていました。
きっと、「マークミスが起きて、不合格になってしまう」という最悪な未来予想図を描き続けていたことで、日常的にそのような場面が具現化していくようになったのだと思います。
三つ目は、数か月後に控えた社会福祉士試験の勉強に、全く手をつけられなくなってしまったことです。
翌年の1月に迫っていましたが、11月の宅建試験合格発表が出るまで、気が漫ろになってしまって、勉強モードにスイッチを切り替えられませんでした。
以上の理由で、合格発表までは気が気じゃなくて、自分が自分ではないようでした。
それから10年が経った2022年7月、再びマークミスの不安に支配されるようになるとは想像すらしていませんでした。
現任者ルートでは最後の第5回公認心理師試験です。
簡単な問題と難しい問題との差が激しすぎて、文章量も多く、明らかに合格ラインを下げるために構成されているという圧迫感が押し寄せてきて、マークを確実にこなせている自信がありませんでした。
どれだけ試験慣れしていても、発表当日までは確証はありませんので、あの見えない不安ほど苦しい時間はないと昨日のことのように覚えています。
【当時の記録】
当時の私は自分が作り出したマークミスへの恐怖心に支配されたことで、自分の弱さや、心を整えることの難しさを、痛感していました。
◆ マークミスの心配を極度にする人ほど、大丈夫
蓋を明けてみれば、全ての試験でマークミスはありませんでした。
マークミスで不合格になった方は、試験終了後に「マークミス」など気にも留めていなかったような方のようでした。
「マークミスに遭ったらどうしよう」という神経を鋭敏に働かせられる方ほど、問題ない場合が多いようです。
私のようにこれまでマークミスなど一切心配したことがないような人間も、ボーダー上にいると不安な心理から、余計な想像を広げてしまうものです。
確かに、毎年マークミスや自己採点ミスで哀しい思いをされる方は片手で数えるくらいいらっしゃいますが、合格発表後は、圧倒的に「マークミスがなくて、受かっていました」という報告が優っています。
例えば、家を出た後に、しっかりとドアの鍵をかけたのか不安になって確認しに行ったことはありませんか?
いざ戻って確認しても、十中八九施錠されていたはずです。
試験でも無意識的にでも正しい行動を起こしているものです。
マークシートが採点機に正しく読み込まれなかったらという不安をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
先日試験直後に電話をかけてくださった方で、マークシートの消し痕が気になると不安を吐露してくださった方がいらっしゃいました。
試験の注意事項で「消しゴムの痕は残さないでください」とありましたが、たとえマークシート用の消しゴムでも、完全に痕跡を消すことは不可能です。
かすかに痕が残ってもそこで測定不能になったことは私の経験上一度もありませんから、杞憂に終わることを願っています。
蓋を開けてみたら、サイコウナ(37)合格発表日になるよう願っています。
最後に、私がマークミスの恐怖で眠れない時に、ネット上で目にした救いの言葉を紹介します。
Q.講師の方に質問です。
自己採点では合格点丁度だったのに不合格だったっていう生徒は毎年いますか?
もしいるとするならそれは毎年結構な数なのでしょうか。
A.極稀です。滅多にない事ですがいらっしゃいます。
生徒さんの点数は前もって解っていますので、ボーダー発表後には当落が解ります。
最初はこちらからは連絡等は一切しませんが、合格者の方からは電話が入ったり、 学校に「先生いますか?」と尋ねてきて下さいます。
しかし、発表の際にボーダーなのに不合格になった方も本当に居ます。
マークミスでしょう。
或いは、問題用紙にあんまり○×をしていない方の場合、解答速報のときに問題を見ながら、「あ、これ確か正解の肢を選んだような・・・」という様な非常に単純なミスでカウントする方もいますので。
ここで何よりお伝えしたいのは1点。
『本当に試験中にマークミスをした方は、必ず試験後に覚えています。
頭を抱え込んでしゃがみこむ姿を見てきました。
逆に、マークミスしてたらどうしよう・・・・とか、マークミスしたかも・・・・という位の方は実際はマークミスはしていません』 という事です。
何度も見直して提出した解答用紙です。
不安な気持ちは重々解りますが、自分を信じてください。
「正しいものを二つ選べ」問題のマークを一つしかしなかった!と、試験終了後になってから気づいて焦りに駆られている方もいらっしゃるかもしれません。
8年前に精神保健福祉士試験を受験した私がそうでした(苦笑)
一問だけマークをし忘れていたことに気づいたのですが、後の祭りです。
ですが、自己採点の結果、6割以上は超えていたので、たった一問を外しても総合でカバーできているからと気持ちを立て直しました(それでも多少不安は残りましたが)。
10年以上絶対合格ブログを続けていて、マークミスで自己採点と離れすぎていたという声はほとんど寄せられたことはありません。
今これだけマークミスのことが不安で仕方がないということは、集中力ある証ですので、本番も細やかにチェックをしているはずです。
マークミス、記入漏れの不安に苦しまれている方が少なくはないかもしれませんが、結果的に杞憂であるよう心から願っています。