昨日の記事ではスマホ依存の障害について扱いましたが、今回はスマホアプリを対人援助に有効活用しているモデルについて扱いました。
総務省が平成29年度に10代から60代を対象にSNSの利用率について調査した結果では、2012年は無料通話アプリ「LINE」が全体で20%だったのに対して、2016年は67%もの普及率がうかがえます。
年代別で見ると、10代は79%、20代は96%もの数字で、若者の間ではLINEのコミュニケーションが一世代前のEメール以上に日常的になっていることが分かります。
総務省|平成29年版 情報通信白書|SNSがスマホ利用の中心に
このLINEアプリを使って、自殺防止や精神疾患を抱える若い世代を対象に相談に乗っている自治体や民間サービスの取り組みが目立ってきました。
精神保健福祉士がその担い手として活躍しています。
1.兵庫県「いのち支える」18時〜22時まで対応
相談窓口のアカウントIDは「@nyl0284n」。アカウントにメッセージを送ると、自動返信で県内の相談サポートダイヤルの電話番号などが書かれたメッセージが届く。月1回程度のペースで、相談窓口やカウンセリングなどイベントの告知を配信する。
また、県は4月から、臨床心理士や精神保健福祉士に相談できる「いのちと心のサポートダイヤル」(電話078・382・3566)を4回線から5回線に増強。LINEの無料通話にも対応できるようにした。インターネットで「死にたい」など関連用語を検索した人に対しても、相談窓口を広告表示して誘導を図る。
県は昨年12月、自殺対策計画を策定。国の自殺総合対策大綱が掲げる自殺死亡率を27年から38年までに30%減少させるという数値目標に合わせ、年間自殺者数を34年に800人、39年には600人にまで減らすとしている。
引用元
2.株式会社NOMALのこころの相談Reme
【リミーとは】
「Reme(リミー)」は、メンタルヘルスに関する幅広い相談を、専門家(臨床心理士・精神保健福祉士・看護師・保健師・産業カウンセラー・支援機関の職員など)に、インターネット上から匿名で相談できるサービスです。
【サービス背景】
Reme(リミー)では、2015年10月よりβ版相談サービスの運用を始め、18歳以下の中高生からの相談が多く寄せられました。相談者の大半は、実家で両親と同居し、毎日通学している一方、相談支援機関・先生・家族・友人に悩みを打ち明けられないという現実に直面し、Remeにたどり着いていました。この現実の背景にある問題として、支援者側における、潜在的な援助希求者の存在を発見・認知するためのケイパビリティが十分でない側面は否定できません。そこでRemeでは、18歳以下の方がより手軽に悩みを相談できるよう、2016年10月より、LINEを通じた相談サービスの無償提供を開始し、いじめや自殺の予防、メンタルヘルスリテラシーの向上に努めてまいりました。
引用元
3.長野県教育委員会初中高生のためのLINE相談実績(昨年9月2週間実施)