「社会福祉士・精神保健福祉士試験」と文字にしても、その取り組み方は十人十色ですよね。
大学や養成学校に所属しながら受験を目指す現役学生、
仕事と学校を両立しながら受験を目指す二足のわらじの受験生、
仕事と学校と子育てを同時進行しながら受験を目指す受験生も少なくはありません。
ご両親の介護や療養生活を送っているご家族の世話をしながら取り組まれている方もいらっしゃいます。
今回は、在宅中心受験において、合格水準が高くなっている近年の社会福祉士試験や精神保健福祉士試験に絶対合格するために必要な〇〇との闘いについて扱いました。
社会福祉士試験は受験生全体の出来具合によって合格点が調整される相対評価なので、他の受験生との闘いに打ち勝たなければならないと気負っている方も少なくはないと思われますが、真の競争相手は他でもない”自分自身”なのですよね。
周りに同じ受験生が常に見える位置にいれば、進捗状況や心境を知ることができますが、自宅勉強生活では、外部の情報を入手する方法が限られてきます。
ですが、文明の利器であるインターネットを使えば、例えば、X(旧ツイッター)でリアル検索すればいくらでも受験生の情報や生声が手に入ります。
ところが、受験生の実態を知ることで、勉強に身が入るようになれば良いのですが、勉強に集中できない時の気休めとしてリサーチしていると、ますます勉強から逃避するための材料として受け止めてしまうようになるリスクもかねています。
9月も半ばですが、勉強まだ始めていません。
仕事が忙しすぎて勉強できる余裕がありません。
という情報を目にすると、「他の受験生ですら大変なのだから、自分が勉強できないのも仕方がない」と正当化して、勉強から回避するための材料として扱ってしまう可能性ができます。
また、1日3時間勉強しています。模試では100点を超えました。
というつぶやきを見ると、「自分はそんなに勉強ができるわけないし、勝てる気がしない」と、勉強のモチベーションを低下させてしまうきっかけになるかもしれません。
第5回公認心理師試験の選択肢で登場した「セルフ・ハンディキャップ」という心理状況のように、受験が失敗した場合の逃げ道を予め用意しておくという心の動きに近いかもしれません。
自分よりも圧倒的に勉強している受験生が多いことを盾にしようとしたり、第4回公認心理師試験の選択肢で登場した「確証バイアス」というキーワードのように、いくらでも勉強から逃げるための言い訳や正当性を強化するための情報を集め、自分自身に落とし込めるし、納得するようになるサイクルです。
独学に陥りがちな課題として、いかに勉強をできない、しないことを正当化しようとする自分自身の心に打ち勝てるかどうか=(イコール)社会福祉士試験本番で90点以上の獲得と言い換えられます。
先日扱った記事と反復しますが、近年の社会福祉士試験では、受験生全体の質が上がっているのもあり、ただ単に問題集の答えを丸暗記しただけでは受かりづらい試験構成になっています。
一冊の問題集をコンプリートすることは大切ですが、何より勉強の質が肝心で、丸暗記式ではなくて、道理を理解できるようになるまでインプットとアウトプットを繰り返す地道な作業が必要不可欠になります。
その単調な作業ほど苦痛で、何度覚えても覚えられなくて、自分の無力さや弱さと向き合わなければならないことの連続です。
そんな自分に目をそむけたくなるような現実から、「また来年でいいかな」「もう覚えたからいいや」と諦める正当化をし、復習を放棄するようになると、その時は楽ですが、本番でツケが回ってきて、後悔が残ります。
どうか現実から自分から目を背けないで。
私は昨年公認心理師試験にリベンジ合格を果たすことが適いましたが、再受験日までは数百回以上「弱い自分」と向き合い続けてきて、自分よりも受験勉強を重ねて本気で挑まれている方をSNSで見ながら、焦りと不安と闘い続けてきました。
過去問だけの勉強法で自分のやり方は間違っていないはずだ。
1日1時間以内の勉強でも自分が定めた範囲を確実に覚えればラストチャンスの試験でも受かるはずだ。
今年こそは絶対合格!!
一日10回以上はおまじないのように心の中で唱え続けて、最後まで自分を鼓舞し続けてきました。
その苦しさは試験本番であなた様を支える礎になってくれています。
結果は後でついてきます。