何度問題を解いていても、さっぱり理解できないし、抽象的すぎてイメージが湧かない。
問題を解く→不正解→覚えなおし→再度問題を解く→不正解
のスパイラルが続くと、モチベーションが落ちますし、「こんな物覚えが悪い自分の能力では受かりっこない」という焦りや自己卑下の感情が表出してしまうものです。
あれだけ膨大で多科目から出題される試験範囲です。
一回や二回暗記したくらいで、完璧にインプットできる人間の方が少数派です。
実際に私もその悔しさや自信喪失感は、道中で何度も味わいました。
何度覚えても全く数字や名前が入ってこない。
意味も分からないし、どう覚えたらよいかコツも分からない。
もし、本番でこの問題がひねりをきかせて出題されたら、確実に落っこちるだろう。
残された時間はわずかなのに、思い描いたように進まない自分に苛立ちを覚えていました。
覚えては間違え、また覚えなおしても間違えるという繰り返しはしんどいですし、
できない自分に失望してしまうのも分かります。
でも、それはみなさんだけではないのです。
かくいう私もそうだったのですから。
一番リスクがあるのは、復習を一切やらずに新しい分野だけに着手することです。
私は、宅建試験で失敗しました。
どういうことかというと、前回勉強した範囲を一切触れずに、新しい問題のみ解くやり方です。
私は過去を振り返って、暗記できていない自分を受け止めるのが怖くて、見てみぬふりを
していました。
本番直前に一通り問題集を解き終えていたので、一番最初のページから恐る恐る見直してみたところ、6割くらい忘れていたのです。
あの焦燥感と不安感は今でも忘れません。
人間の脳は忘れるように作られているのですよね。
反復学習の大切さは、失敗から身につきました。
諦めずに何度も何度も繰り返して覚え直していれば、いつかインプットされる時が訪れます。
自分なりに精一杯覚えても、記憶に入らないようならば、思い切って開き直るのも作戦の一つです。
1問にこだわらなくとも、他の基礎的な問題を確実に解ければいいんです。
この時期からうまくいかない勉強の葛藤に苦しみ続けているみなさんは、相当な努力家で目的志向が高い方なのでしょう。
千里の道も一歩からです。
まだ時間はあります。
マイペースでいいんです。