高校時代に準2級まで合格しましたが、大学入学後に留学生達への授業ボランティアに傾注するようになってから、必然的に英語に興味を持つようになりました。
教科書で学んだ受け身の英語から、実用性のある英語にニーズが変わったのです。
とは言っても日本語授業ボランティアなので、留学生とは、基本日本語でのコミュニケーションが中心です。
彼らに日本語で説明しても通じない単語を、英語で言い換えると、相手が理解してらえる瞬間が多々あり、英語の有益さを知りました。
なまじ簡単な英語を並び替えたやり取りで、欧米人と会話が成り立つことを学んで、英語が「わかったつもり」になっていました。
私は英検2級受検を挑むにあたって、錯覚によって自滅しました。
「自分は留学生達とのやり取りに慣れているから、リスニングを捨て科目にしても受かるのはないか」という目論見です。
加えて、高校時代に無勉で運よく受かった準2級の経験があったので、努力しなくても受かるという過信がありました。
臭い物には蓋をして、楽な方に走るために、都合の良いように考えが浮かぶものです。
大学2年までは英語の必須授業がありましたが、それからは文法学習からは離れていたのにも関わらず、「自分は20代になってから留学生達とよく接しているし、経験も積んだので英語力が強くなった」という誤信に支配されていました。
シスアド受験の経験から、択一問題だけはそれなりに一回り以上勉強しないと落ちると思っていたため、二周くらい繰り返しました。
一問一答式の過去問形式の高橋書店発行『英検2級頻出度別問題集
しかしながら、リスニングに関しては、「留学生達とよく接しているからスルーしても大丈夫」という甘い打算から、一切手をつけないまま本番を迎えました。
この大誤算によって、シスアド受験の二の舞を踏むことになります。
実際に、択一問題はそこそこ解けましたが、リスニング問題は全く分かりませんでした。
試験で問題を解いてみて初めてそのレベルを知っただなんて、傍からみれば無謀で滑稽すぎる話ですが、事実です。
ネイティブの英語が速すぎて何を言っているのだか分からずに、戸惑っている私に構いなしに、あっという間に問題が終わってしまいました。
結果は壊滅状態でした。
私の2つの体験談をご覧いただいて分かるように、本試験は万全の準備をしないままマグレで受かるようなレベルではありません。
初めから捨て科目を決めて、ノータッチ、またはなんちゃって学習だけでチャレンジするのは無謀すぎます。
その後宅建受験一年目も似たような体験をしますが、これらの度重なる失敗談から、試験に対しての考えが大分変わっていきました。
思い込みではなく、戦略的な学習方法と、それに伴う学習量がセットになれば、おのずと結果がついてきます。
こんな当たり前のことに後で気づくわけですが、試験を受ける前は、甘え、過信、やる気のなさの三点セットから、自覚できなかったのです。
無知は最大の敵です。
みなさんはまだ時間があります。
私の話を反面教師にして、今後の学習計画に役立てていただけると嬉しいです。