どの世界や分野においてもつきものですが、世の中自分より遥かに実力が優れていると感じる人間がいるものです。
社会福祉士試験の得点を例にあげても、初回受験で100点以上もの高得点を出す秀才もいますし、10日間という超短期合格を果たした超人が私の同期生に数人います。
福祉の現場を見渡しても、人として尊敬できるいわゆる「仕事が出来る人間」がたくさんいます。
ありとあらゆるケースをそつなくこなしている姿を日々目にしていると、世の中本当にスゴい人間がたくさんいるものだと感心させられます。
勉強も仕事も、上手くいかないことが度重なると、つい周りの出来る人間と比較して、
自分なんて・・・・・・
という、自己卑下のいじけた弱い心に陥りそうになります。
周囲と比較して、劣等感から目を背けられなくなって、ますます自信を失っていくという悪循環にはまりそうになるのです。
追いつめられた果てに、出来る人間の粗探しに血眼になっている自分に気づいた時の虚無感は半端ないものです。
周りと比較してはいけないよ。
と言われても、心は落ち着かないものですよね。
そんな時は、できない自分に落胆する方向から、「自分にしかできないこと」に意識を向けるように努めてみると幾分楽になります。
現状では目の前の課題はすぐには解決できないかもしれないけれども、自分にはこんなこと、こういう考えが出来る。
そういう視点に立てるだけで、ずいぶんと救いがあるものです。
これをご覧になっている社会人の方や、受験生の方も、順風満帆な半生ではなくて、スランプに陥って途方に暮れてしまう瞬間を一度や二度は経験していることだと思います。
自分は周りと比べて頭が悪い。
自分だけ試験に合格していない。
自分は物覚えて悪くて、仕事が出来ない。
数えだせばきりがないほど浮き上がる劣等感の質は千差万別だとは思いますが、みなさんだからこそできる長所やストロングポイントが必ずあるはずなんです。
私は自分自身ちっぽけな人間でなんて無力なんだろうと打ちひしがれる瞬間が今でもしばしば訪れますが、そんな自分を必要としてくれる人間がいるからこそ、明日への活力を与えてもらっています。
こんな自分でも誰かの役に立っている。
そう気づけたときに、また立ち上がって一歩踏み出しているのです。
私はこのブログを通して出逢ってきた受験生の方や合格者の方の声を聴いてきて、その都度一人一人に「自分にはもっていない素晴らしい点がある」と感心し続けてきました。
皆さん一人一人がこの資格取得を目指されているのにはそれぞれの理由があるはですよね。
もしも自分が初回受験で合格していたら、自分が進むべき道が見えていなかったかもしれません。
何度も不合格になったことで、いかに自分がこの資格に対して本気になれるのかを気付かされて、社会福祉士として働きたいという思いが強くなって行きました。
そう語るのは多年受験の末に合格を勝ち取り、社会福祉士として第一線で活躍しているある受験生の言葉です。
回り道をしてきたからこそ見える景色や出逢える人間がいる。
全てはこれからです。