あれだけ勉強が出来なかった私が高校に入学後、やる気スイッチがONになる転機が訪れます。
1年次は、相変わらず成績がクラスで真ん中くらいでしたが、2年次になって文系クラスに分かれてからは、成績が俄然上がりました。
その要因は、小中時代に苦手としていた数学(算数)や化学(理科)といった理系科目がなくなったことがまずありました。
そして、極めつけなことは、成績上位者がクラスメイトの前で発表されるので、優越感に浸りたいために、向上心に火がついたのです。
中学時代に念願のエアマックスを入手するために、一度だけ勉強に我武者羅になったように、同級生からの「頭が良いんじゃん」という称賛を手に入れるために、スイッチが入ったのです。
早速2年次の期末テストで結果が表れました。
人生初の一桁である4位になれたことから、自尊心が強まりました。
「なんだ、やればできるじゃん」と、眠らせていた自分のポテンシャルに気づくことができました。
クラスメイトから、「頭良いんじゃん」と、私の意外性を評価されたことで、ますますやる気が高まりました。
「できる男」の評価に恍惚を覚えたのです。
3年次になると、最高順位である2位の成績を修められました。
無勉で受けた英検準2級にも合格できたため、上昇気流に乗っていました。
年間通しての好成績の成果があって、学校推薦入試で都内の中堅大学に合格できました。
コースの中では中堅大学合格は、快挙だったので、すっかり慢心を覚えていたのです。
快進撃のまま大学という新天地に意気揚々と踏み込んだ私ですが、漢検3級受験時とは比較にならない挫折が待っていました。