私が知っている第24回社会福祉士国家試験を受験された同級生の中で、50代の女性の方が数名いらっしゃいました。
12月のスクーリング時に、社会福祉士試験勉強の進捗状況をお聴きしたところ、以下のように返していました。
もう歳も歳だし、記憶力が悪くて、どうしてもキーワードが頭に入ってこない。
加えて、家庭と仕事を両立しながらだから、とてもじゃないけれども受かる自信がない。
そのように、苦境に立たされている心情を教えてくださいました。
そして、第25回社会福祉士国家試験を受験する私の周りの受験生の中でも、同じように辛辣な心情を吐露してくださった方もいらっしゃいます。
時間がない、記憶力が衰えて、なかなか覚えられない。
私のような20代の受験生でも同じ状況に立たされていましたが、家事、仕事をこなしながら受験に立ち向かわれるみなさんには本当に感服させられます。
しかしながら、50代や60代以上で合格を果たされている方もたくさんいらっしゃる事実を見ると、合格は絵に描いた餅ではないのです。
ここで、興味深いデータの話をします。
第24回社会福祉士合格発表年齢別結果の「51~60歳の合格者」を見ると、895人で、第23回の858人よりも上回っています。
61歳以上の合格者は179人もいっしゃいます。
ちなみに、30歳までの合格者数を見ると、第23回は7084人に対して、第24回は6119 人と激減しました。
この数を見て、多いか少ないか、自分とは無関係かどうかと、どのように捉えるのかはみなさん次第ですが、同年代で合格者がいる事実を考慮しても、みなさんに不可能ではないのです。
全部覚えなくてもいいんです。
年号や、人物名、専門用語やサービス名等、全てを満遍なく覚えようとすると、必ず無理がたたって、モチベーションが落ちますし、要領も悪くなってしまうやり方です。
このやり方は年齢問わず共通していますが。
試験は出るところからしか出ませんし、受験生の心理を揺さぶるような福祉クイズのような「なんだこりゃ」問題が複数待ち構えていますから、そういうのはスルーするか勘で解くなどして、自分の得意分野で確実に点を取って、頻度が高い過去問を何度も何度も解いて覚えるようにすれば、合格できるようになっています。
私が私淑とする精神科医の斉藤茂太さんが、人生を謳歌するための秘訣として、「人生80%主義」を唱えていましたが、どこか遊びの部分というか、完璧主義から脱却する考えの方が、本試験でも上手くいきますし、モチベーションが維持できます。
そして、社会福祉士本試験においては、全体で60%取れれば合格できる仕組みになっているのです。
捨てるところは捨てて、こぼさないところはこぼさない。
割り切った上に、的を絞って勉強すれば、記憶力に悩んでいる方でも必ず合格できるはずです。
向学心の高い人性の先輩方を心から応援いたします。