私の周りに、社会福祉士国家試験を毎年受験している同級生が2名います。
両者とも20代後半の年齢で、福祉業界に携わって5年以上が経ちますが、なかなか合格できずにいるようです。
彼らに共通しているのは、仕事が「できる」人間であること。自発的に行動することができて、一人で何でもこなせるオールマイティタイプです。
働いている後ろ姿を見て、いつも「同じ年なのに、すごいなー」と、感心させられています。
そんなできる彼らがなぜ毎年社会福祉士の試験に不合格になってしまうのか、不思議で仕方がありませんでした。
4月頃から学習も開始しているのに、結果が出ない要因が分かりませんでした。
いざ自分がこの試験を受けてみて、その理由が分かったような気がします。
「勉強のやり方に原因があるのではないか」ということです。
二人とも参考書を隅々まで覚えて、完璧を目指しながら挑む勉強法のようなのです。
確実に合格するためには、深い知識が欠かせないという理念があるようです。
仕事と同じように、念入りにマスターしないと気が済まないとも言っていました。
試験に求められるものと、仕事に求められるものは、異なっているため、そのような方法では通用しないのではないかと考えさせられました。
この試験の合格ラインに到達できるための根幹は、出るところから出るように作られているのです。
奇問・難問という類の悪問については、常識や応用力で解くことが大切ですし、それらの問題で合否が分かれるものではありません。
確実に出される過去問の焼き増しをしっかり解ければ合格できるように作られているのです。
彼らは分厚い参考書を覚えることに集中して、問題集の存在を軽視していたようです。
勉強法には十人十色のやり方がありますが、何年経っても不合格になってしまったり、点数が伸びないのならば、勉強法を根本的に考え直した方が良いでしょう。