私の知り合いで、社会福祉士国家試験を毎年受験している人が2名います。
両者とも30代前半の年齢で、福祉業界に携わって8年以上が経ちますが、なかなか合格できずにいるようです。
彼らに共通しているのは、仕事が｢できる｣人間であること。
自発的に行動することができて、一人で何でもこなせるオールマイティタイプです。
働いている後ろ姿を見て、いつも｢同じ年なのに、すごいなー｣と、感心させられています。
そんなできる彼らがなぜ毎年社会福祉士の試験に不合格になってしまうのか、不思議で仕方がありませんでした。
4月頃から学習を開始しているのに、結果が出ない要因が分かりませんでした。
いざ自分がこの試験を受けてみて、その理由が分かったような気がします。
彼らの結果が出ないのは、
｢勉強のやり方に原因があるのではないか｣
ということに気づきました。
二人とも参考書を隅々まで覚えて、完璧を目指しながら挑む勉強法のようなのです。
問題集や参考書も最新の物を5冊くらい揃えている徹底ぶりです。
確実に合格するためには、深い知識が欠かせないという理念があるようです。
仕事と同じように、念入りにマスターしないと気が済まないとも言っていました。
試験に求められるものと、仕事に求められるものは、異なっているため、そのような方法では通用しないのではないかと考えさせられました。
勉強を始めたばかりの受験生が社会福祉士試験を勉強していて、陥りやすい罠としては、
問題集を解いて解答を見る
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解説文では理解できないのでネットやテキストで詳細を調べる
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一つのキーワードを調べたはずなのに、次から次へと関連ワードが出てきて、新しい意味を調べているうちに、何が正解なのか、何を覚えれば良いのか混乱して行く。
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気がつけば試験出題範囲外まで時間を費やしてしまう
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試験に必要な知識以外の物まで覚えなければ行けないプレッシャーから勉強のモチベーションが下がっていく。
隅々まで覚えるようとすると、このようなスパイラルに巻き込まれてしまう危険性があるのです。
加えて、試験まで残された時間の少なさから、焦りと不安で支配されてしまい何から手を付けたらよいのか見失ってしまうようになるでしょう。
この試験の合格ラインに到達できるための根幹は、出るところから出るように作られているのです。
試験に求められていないような細部な項目を覚えるのではなくて、まずは毎年確実に出される過去問の焼き増しを中心に、問題集に掲載されている出題をマスターすれば合格できるように作られているのです。
前述した彼らは分厚い参考書を覚えることに集中して、問題集の存在を軽視していたようです。
これから試験日までは全部覚えようとせずに、問題集の問いや解説をまずは覚えることを基本としてください。
テキストや問題集に載っていないような細部を覚えるのは、合格してから実務に就いてから必須になってきますので、合格後に手をつけるようにしてくださいね。
