『継続は力なり』という言葉があります。
合格を目指すうえで当然のことだと思われる方は多いでしょう。
いつの時代も目標達成のためにこの言葉が欠かせないことを先人も述べています。
『今自分にできること。頑張ればできそうなこと。
そういうことを積み重ねていかないと、遠くの大きな目標は近づいてこない』 イチロー
『忍耐と努力、この二つさえあれば この世でできないことはない』 メレジュコフスキー
『天才とは、ただ、努力の継続をできる人のことをいう』 ハバード
『毎日少しずつ それがなかなかできねんだなあ』 相田みつを
『意志あるところに道は開ける』 西洋のことわざ
『意欲と愛は偉大な行為にみちびく両翼である』 ゲーテ
「幸せのヒント 努力の継続」を参照
「当たり前のこと」を見直すためのエピソードとして、戦国時代から安土桃山時代にかけての茶の達人として名を馳せている千利休と弟子とのやり取りで、有名な逸話を紹介します。
千利休が弟子に「茶の湯の神髄とは何ですか」と問われた時の、『利休七則』という問答からです。
茶は服の良きように
炭は湯の沸くように置き
夏は涼しく
冬は暖かく
花は野の花のように生け
刻限は早めに
降らずとも雨具の用意を
このように相客に心せよ。
この言葉を聞いた弟子は、
「師匠、何を今さら当たり前のことばかり並べ立てられるのですか」
千利休は次のように返しました。
当たり前のことを十分に実行できるのならば、私があなたの弟子になりましょう。
当たり前のことを行動に移すことがいかに難しいか、そう諭したのです。
継続することは当たり前、でもその当たり前のことを実行するのは誰にでもできることではありません。
映画『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』のある場面で、主人公とある登場人物が、ピアノを連弾で奏でるシーンがあります。(ネタバレになるため、人物名は伏せます)
ピアノの初心者である主人公は、ピアノを巧妙に弾けるその人物に、どうすればもっと上達できるのかというコツを尋ねます。
返ってきた答えは、実にシンプルなものでした。
反復練習すること。
同じことを何度も繰り返すこと。
自分がいいなって感じられるまで。
それしかない。
このアドバイスは、受験勉強においても、共通しています。
シンプルなことほど確実に効果があって、誰もが実践できるものではないことですが、当たり前ことを当たり前に行えた後には、相応の結果がついてきます。