『働く、ということ ―十九歳で社長になった重度障がい者の物語―』 佐藤仙務著
11月8日付でYAHOO!ニュースでも取り上げられていたので、ご覧になられた方もいらっしゃるかもしません。
筆者は現在24歳。
愛知県東海市で、名刺とウェブサイト制作をしている会社の社長です。
19歳という若さで起業を始めました。
日本福祉大学にも通われていたようです。
「重度障がい者の物語」と銘打たれているように、佐藤さんは生後間もなくある病名を診断されます。
その名は、SMA。
SMAというのは、脊髄性筋萎縮症のことで、筋肉を動かす神経に問題があり、体を動かせず、筋肉が萎縮してしまう病気です。
乳児期から小児期に発症するSMAの罹患率は10万人あたり1から2人という確率の難病です。
話すことは出来ますが、寝たきりの生活中で、僅かに指先を僅かに動かせるような状態であるようです。
体の移動には電動車いすを使用しているようで、起業生活とはほど遠いようですが、ノートPCを駆使して営業活動やアプリ製作に勤しんでいるようです。
安倍晋三首相や昭恵夫人をはじめ、イタリア料理店「LA BETTOLA (ラ・ベットラ)」 の落合務シェフ、そしてテレビや雑誌、ウェブメディアに声を掛けるPR活動も怠らない。
いまはTBSのドキュメンタリー番組の密着取材も受けている。
これだけの行動力は誰に真似が出来るものではありません。
会社設立初年度の売上は約76万円でしたが、2014年の年商は約300万円へと成長したようです。
従業員2人を雇っており、いずれも筋ジストロフィー症の重度障がい者のようですが、ITを駆使しながら在宅で勤務しています。
現在は、障害者雇用を推進して、上場を目指されています。
佐藤さんは自分のことを「僕には運があるんです」と言っています。
「下を向いちゃうとチャンスが向こうに行っちゃうから。寝たきりだと下を向けないから。後ろも振り向けないから」。
その言葉の通りに、同じ志を持つ仲間と夢の実現に向けて今日も一歩前進しています。
その背中から、私も勇気と希望を分け与えてもらいました。
参考リンク
上場目指す“寝たきり社長”24歳、「体が動かなければ、頭を働かす」
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