大学に入学してから、もう一つショッキングに感じたことがありました。
それは、周りの同級生達の中で、母校を誇りに感じている人が皆無だったことです。
一般入試組は、難関大学の滑り止めとして、この大学を受験していた人がほとんどでした。
第一志望に落ちて入学した組の集合体は、
「この大学じゃ就職はかなり厳しいよ」
「もう少し勉強していればあの大学に受かってたのに」
なんて口癖の人がたくさんいました。
当の私は、単願推薦入試で、なんとか潜り込めた身です。
自分よりレベルが上の同級生達に囲まれていたため、複雑な胸中で彼らの嘆きを聴いていました。
同時に、彼らの不安を自分に当て嵌めると、先が真っ暗になりました。
世の中、自分の大学より偏差値が高い大学はたくさんあるし、この環境で底辺に位置する自分が、就活で他大生に勝ち抜けるはずがないんだ。
ハンパない危機感に支配されるようになりました。
そんな自分ですが、具体的にどうすれば自分を変えることができるかの術を知りませんでした。
1年の夏に大学中退して、ワンランク上の大学を受け直そうかという気も起きましたが、封印していた大学入試問題を開いてみた途端、活字アレルギーが発症してそれ以上のアクションは起こせませんでした。
ただただ目の前の生活に流されてしまい、気がつけば大学2年の夏になっていました。