◆ 転記ミス、マークミスの恐怖
自己採点の結果、ギリギリボーダー上の36点だった私ですが、今年度は出題傾向の変化によるパニック状態の影響もあり、果たして本当に解答に○をつけたかどうか疑わしい問題が2問もありました。
1問ずつ順番にマークシートに記入する方法ではなくて、問26から50までまとめて問題用紙に回答をチェックしておき、一気にマークシートを塗りつぶした後に、法令⇒権利関係へと移っていったことで、順不同にランダム記入していたこともあって、マークの仕方に自信をなくしていたのです。
去年までは、1問解いたら、その場でマークシートに記入していましたが、なぜ今回からこのようなやり方に変えたかというと、 『過去問で効率的に突破する!「宅建試験」勉強法』の中で、筆者が時間を有効活用して、マークシートミスを防ぐためには、一気に記入した方が失敗が少なくて、効率的だと説いていたからです。
2つまで絞れたけれども、最後の1つを選べない問題もあったので、その場ではマークシート欄は空白にしておいて、 終了間際に意を固めて記入したので、追いこまれた焦りから、通常ではあり得ない「マークシートずれを起こしたかもしれない」という恐怖が合格発表の瞬間まで消えませんでした。
かつて英検、漢検、秘書検、自動車教習所の試験などで、マークシート記入には慣れていたつもりですが、試験当日には予想もしていなかったようなパニックを引き起こすのです。
高校時代の同級生が、「センター試験でマークミスの影響で、自己採点より低くて不合格になった」という声を聴いて、「あんなに分かりやすいマークシートで、なぜそのような致命的なミスを起こすのか自分にはわからない」 と人ごとのように思っていた記憶がありますが、初めて自分の身に降りかかってきたのです。
「もしも、マークが1問ずつずれていたら、100%不合格になる」と、想像しただけで、目の前が真っ暗になりました。
各資格学校の予想ボーダーを平均すると、だいたい「34±1点」でしたが、曖昧だった2問が外れていれば、36→34点に下がってしまい、予想ボーダーから考えると、一気に厳しくなってしまうのです。
この2問は、「正しくチェックしたに違いない」という希望的観測から+2点として得点に加えたからです。思いこみでないことを願いました。
◆ ボーダー上方修正の恐怖
10月下旬になると、2年連続ボーダー予想的中のLECが当初発表した「33点前後」から、「34または35点」に上方修正しました。
そして、11月中旬以降になると、LEC名古屋講師のブログでは、受講生のデータから、「36点以上もありえる」という解釈をするようになり、過去5年間で1回しか(外したのは平成21年度で、しかも結果は予想よりも下だった、つまり外れたものの嬉しい結果だった)外したことがない、情報誌不動産法律セミナーが「36点前後」と発表したことで、不安は倍増していきました。
追い討ちに拍車をかけるかのごとく、Z会が「37点、38点もあり得る」という、前代未聞のボーダーを発表して、膨大なサンプリング数を誇るユーキャンが、33点を超える平均点(例年では平均点+3点がボーダー)を示した暁には、不安がピークに達していました。
怒涛のように押し寄せてきた不安要素は留まるところを知らずに、合格発表日直前の1週間前になって、想定外の発表が待っていました。