2020年に完結編の公開が決定した劇場版「シン・エヴァンゲリオン」ですが、遡ること6年前の2012年に上映された映画『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』のある場面で、主人公の碇シンジと、劇中のとある人物がピアノを連弾するシーンがあります。
※ ネタバレになるため、人物名は伏せます
ピアノが全くの初心者である主人公は、ピアノを巧みに奏でるその人物に、「どうすればもっと上達できるのか」というコツを尋ねます。
そこで返ってきた答えは、実にシンプルなものでした。
反復練習すること。
同じことを何度も繰り返すこと。
自分がいいなって感じられるまで。
それしかない。
上達するための秘訣として、裏ワザや才能の差というものが重要視されているのではないことがうかがえます。
ピアノや楽器を演奏した経験がある方ならば身をもって体感しているのではないでしょうか。
このアドバイスは、受験勉強においても共通しています。
当たり前のように感じられるかもしれませんが、いざ継続しようとすると忍耐が要求されます。 なかなか頭に入らずに、投げ出したくなる時も訪れるでしょう。
諦めずに、何度も繰り返すこと。
反復学習なしでは、結果はついてきません。
私は一度見えれば瞬間的に記憶できるような脳の持ち主ではないので、何度も何度もしつこいくらい同じ問題を反復することでしか知識を定着させられませんでした。
資格試験の種類が変わっても根本の勉強法は共通しています。
ただ生真面目に問題をインプットしようとしても脳に浸透しない時は、年表や語呂合わせを作ったり、登場人物をグーグルでイメージ検索して視覚的に覚えようとするなど、試行錯誤の連続でした。
ここ数年は資格試験の勉強からは遠ざかっていますが、1800日以上連続で投稿しているブログの記事を手がける上でもこの反復法は応用しています。
全く新しい記事を作成する場合もありますが、過去の記事を見直して修正を加えてリリースすることが多々あります(この記事も過去に数回発信しています)。
記事を見直す度に「こんなことを当時は書いていたのか〜」と懐古することもありますし、「今だったらこんなことを追加できるな」と情報をアップデートしながら肉付けしています。
昔の記事でも改めて見直すと必ずと言っていいほど再発見があるのです。
「80年以上もピアノを弾いていて、よく飽きないわね」とも言われますが、自分でも不思議なくらい飽きないですね。
だって、今でも楽譜のなかに発見があるんですもの。
作曲家とは本当に音楽をよく知っていて、部分部分に細かい宝石をちりばめながら大きな曲の流れをつくり出しています。
ちょっと見る角度を変えたりすると、「あらっ、こんな宝石が隠されていた!」と今まで気づかなかった発見があって、飽きる暇がないのです。
室井摩耶子『わがままだって、いいじゃない。92歳のピアニスト「今日」を生きる』P24より引用
御年97歳の現役ピアニスト室井摩耶子さんは、6歳からピアノを始めて約90年が経ちましたが、毎日1日8時間程レッスンをされています。
今でも楽譜から新しい発見があるとおっしゃっており、何度繰り返しても完璧というものが存在せずに吸収できることを教えてもらえます。
スーパー老人のヒミツは肉だけじゃない!―室井摩耶子に注目 (ジェロントロジー・ライブラリー―生涯発達の条件)
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老若男女いくつになっても反復学習の大切さは変わりません。
時々襲ってくる飽和感や倦怠感にめげずに絶対合格をつかみ取りましょう!