こんな自分が社会福祉士に受かるのだろうか。
今回で何回目の受験になることやら。
毎年落ち続けているから受かるイメージが湧かない。
福祉系最難関と言われているだけに壁が分厚過ぎで勉強する気すら起きないよ。
第32回社会福祉士試験を志す上で、そもそも受験そのものから逃避したくて気力がダウンしている方々もいらっしゃるかもしれません。
そんな時こそ、なぜ社会福祉士を志すことになったのかの原点が羅針盤になってくると述べてきましたが、無気力状態の時には「こんな自分が福祉の世界で社会福祉士として必要とされるのだろうか」という具合に不安でいっぱいになってしまうこともあるかもしれません。
私自身の話をすれば、幸いにも社会福祉士試験と精神保健福祉士試験は一回目の受験で合格を果たしましたが、それ以前に受験した資格試験はことごとく破れ続けていました。
食生活アドバイザー検定の2級を受けた時も、宅建を初受験した時も「まさか自分が落ちるはずがない」という過信がありましたが、絶望的な手応えとイコールの結果を目の当たりにして、脳がフリーズしたのを覚えています。
そして1年後に再受験をした時も、「今度こそは絶対に合格できるはずだ」と自信を持って臨みましたが、まさかの二年連続不合格という形で、「これ以上どうすれば良いのか。一生受からないのではないか」という絶望感に長い間浸ることとなりました。
心の何処かで、「どうせ宅建に受かっても不動産業界に転職するわけでもないし、メリットはないから諦めちゃえば」という悪魔の声が常につぶやいてきて、実際にもうやってらんないからと一ヶ月くらい逃避したことがありましたが、結局はまた勉強道に戻ってくることとなりました。
ここで逃げたら一生後悔する気がするという不安が勝っていたというのが一番のきっかけかもしれません。
気がついたら合格の先に待っている新しい世界を目指して再び勉強を始めている私がいました。
もしもあの不合格体験がなくて、社会福祉士試験を受験していたら一発合格できていなかったと思いますし、そもそも歯車がズレていたはずなので社会福祉士試験そのものと出会うことはなかったかもしれません。
今回紹介するピーター・フランクルの
「あなたの意思とはお構いなしに、人生があなたに期待している」
この言葉を想像しながら当時暗中模索の受験生活と向き合い続けていた記憶があります。
君が生きる意味や目的を、世界に問いかけたり期待するのは間違っている。
世界こそがそれを君に問いかけ、君に期待しているのだ。
たとえあなたが人生に期待していなくても、人生は今もあなたに期待しているのです。
ヴィクトール・エミール・フランクル
オーストリア出身の精神科医、心理学者であるフランクルの名言です。
フランクルは、ナチス時代の強制収容所に収容された経験もあることで知られています。
人生が今も自分に期待しているという言葉は、当時収容所生活の中で絶望の淵に立たされて、自殺を考えていた二人の囚人に対して、フランクルが投げかけたものでした。
フランクルは続けてこのような言葉もかけました。
その人のことを必要としている誰か、その人によって実現されるべき何かが必ず世の中にはあって、その人によって発見されるのを待っている。
これは一人残らずあらゆる人にあてはまる人生の真実である。
だから、どんな人のいかなる人生であれ、そこから意味がなくなることは決してない。
人生からの期待が人を見放すことはないのである。
この言葉を聴いて、二人の囚人は自殺をとりやめたそうです。
一人は、自分の帰りを待っている家族がいることを思い出し、もう一人は、執筆してた著作シリーズの完成を終えるという使命を取り戻したのです。
あなたのことを必要としている誰かがこの広い世界のどこかで今日も待っている。
そう思えるだけで、生きる希望の灯は消えないものです。
人生は今もあなたに期待をしている。
あなたが人生に失望しようが、自信をなくそうが関係ない。
あなたに発見されるのを待っている。
合格の先に待っている新しい世界を想像しながら時に逃げても時に投げ出してもいいので、長い目で続けてみてください。
私もともに歩みます。
人生はあなたに絶望していない (V・E・フランクル博士から学んだこと)
- 作者: 永田勝太郎
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