2015年度対策のテキスト・問題集が続々と発売している時期ですが、これから8月までは各社からのリリースが続きます。
例年、
「どんな問題集がオススメですか?」
「リベンジ受験にあたって、最新の過去問を直すべきでしょうか?」
という質問が寄せられます。
持論では、テキストや問題集の中身の差というのは、出版社によって大幅に変わるものではなくて、どのような物を選んでも、内容を満遍なく理解できるようになっていれば、十分合格できるような構成になっているとみています。
レイアウトや筆者の好みなどで、自分の直感で長い受験生活を乗り越えられそうな数冊で良いんです。
売上ランキングや、合格者のレビュー等も気になるところでしょうが、結局のところは、自分に合っているかどうかの判断が肝心になってくるでしょう。
そして、私がこれらの問いを受けるごとに気がかりになっているのが、テキストや問題集を集めることが目的になっている受験生が存在するのではないかということです。
受験直前期の12月頃になると、自分の使っている問題集では合格できないような不安に支配されて、他の人間が使っている物に鞍替えしたくなる心理に襲われる方も少なくはありません。
でも、この時期にはテキストや問題集をひたすら集めることで満足を覚えてしまい、勉強をする気力が一気になくなってしまう方もいるのではないかということです。
問題集を集めるまでに、情報収集に力を入れて、書店やインターネットで購入していざ手にした時点で、まるで合格を果たしたかのようにミッション終了してしまう気持ちは、他でもない私自身が体験しています。
本棚に並べておくだけで、受験直前期まで一切開かなかった経験も一度や二度ではありません。
宅建試験や漢検受検時に不合格を経験した後には、手当たり次第に新しい問題集を買い漁りましたが、結局のところ多用したのは決まった数冊だけでした。
それどころか、本棚に並べているタイトルを目にしただけで、まるで合格したかのような錯覚に覆われてしまい、勉強から逃避してしまう日々が続いたのです。
また、時には並べてある本が多すぎて、やる気が削がれて、本を開くような気すら起きなかった経験が多々あります。
合格した後の本の処分にも一苦労です。
未使用な物だとしても、ブックオク等に売りに行ってもだいたい1冊高くても50円くらいです。
定価がそれなりにしているだけに、何とも言えない気持ちだけが残りました。
私だけではなくて、どうやら受験生の方の中にもこのような状態に陥っている方が少なくはないという印象を受けることです。
自分の経験からも、これだ!と思えるテキストと問題集をまず制覇するくらいの勢いで使いこなすだけで十分合格圏内に到達できるはずです。
物が決まったら、まずは目の前の1冊ないし2冊に集中してみてください。