私が所属している漢検生涯学習ネットワークの会員通信では、最難関である漢検1級に合格された方の体験談が掲載されています。
試験内容は異なれど、難関試験に取り組まれた過程での苦労や工夫については参考になると思いますので紹介させていただきます。
1人目 Tさん 七年かけて6回目の受検で合格をつかむ
初回受検の衝撃は今でもはっきりと覚えておられるそうで、問題用紙を開いた瞬間に頭が真っ白になられたそうです。
目の前には、見たこともない難解な問題がずらりと並び、結果も散々な形だったのです。
そこから6年にも及ぶ長い闘いの幕が開けました。
既存の問題集だけでは到底合格点に及ばないことを知ったTさんは、まず過去問題集の分析から取り掛かったそうです。
漢検1級は200点中160点(8割)以上の絶対評価試験で、1冊の問題集を完ぺきにこなせたとしても、8割の壁を突破させることは不可能に近く、Tさんの場合は、自分なりの勉強法を見つけ出そうと躍起になられたそうです。
6年間、フルタイムで働きながら、お子様にも恵まれ、仕事、家事、育児と並行しながら年1回の挑戦を続けてこられたそうです。
睡眠時間を削られての勉強を数か月続けても、不合格という結果が伴わない現実を突きつけられて、折れかかる心を必死に奮い立たせながら挑み続けてこられたそうです。
そして迎えた6回目の受検では確かな手ごたえを感じられたそうです。
結果は見事合格でしたが、そこに至るまでの経験は合格という結果以上に多くのものをもたらしてくれたそうです。
大きな困難にも挫けず立ち向かう力、そして乗り越える力を獲得されたTさんは、この自信を糧に新しい一歩を踏み出されたそうです。
2人目 Kさん 77歳 21回目の挑戦で161点で合格を果たす
Kさんは定年退職後に記憶力維持を図ることを目的に漢検1級に挑戦されたそうです。
実際に1級受検者は高齢層が多く、リピーターと呼ばれる形で合格しても何度も受け続けておられる方が昔からいるようです。
初回は200点中76点からのスタートで、過去問や問題集をもとに反復学習を続けられた結果、4年目には150点台を達成することができました。
途中闘病生活を送られたり、記憶力や集中力の衰えを実感されたそうです。
一進一退を繰り返して挑戦を重ねられてきました。
反復の時間感覚が空くと過去に解けたものが再び解けずに、加齢に抗することの困難さを痛感する一方で、ゆっくりながら向上を実感できることは今後の励みになられたようです。
3人目 Cさん 18回目のリベンジ絶対合格
Cさんは、足掛け6年、18回目のチャレンジで1級に合格を果たすことができました。
勉強法は、市販の参考書に加えて、インターネット関連サイトや、図書館で過去問のコピーを入手するなどして勉強を繰り返したそうです。
「成功の秘訣は、成功するまで続けること」と年次ながら、不合格の度に挫けそうになる心を奮い立たせてきたそうです。一方で、勉強を続ける過程で漢字の持つ意味合いを味わう楽しみも覚えられて、人生が豊かになった気がしたそうです。
TさんもKさんCさんともに、魂を込めながら長い年月をかけて諦めずに結果を出された闘志はあっぱれです。
私は20代前半、漢検準1級受検で「あと1点」を経験しました。
絶望と自信喪失の渦にのみこまれて、何もかも投げ出したくなった時間が続きました。
今となって、あの経験があったからこそこの絶対合格ブログ誕生につながり、漢検生涯学習ネットワークに所属できて、この記事を書けるようになっていますので、諦めるという選択肢を進まなくてよかったと思っています。
この記事を読んで、挑戦することについて少しでも前向きに感じられるきっかけになれば何よりです。