念願の社会福祉士資格をゲットしたからには、活用しなければ意味がない。
さかのぼること11年前の社会福祉士試験合格発表日に、念願の合格を手にできた私は、次へと意識が切り替わっていました。
どうやったら早速この資格を活かせるのかと。
数十万の学費を自腹で払って2年ほどの歳月を費やしてまでして手に入れた資格です。
学業と仕事を両立できた過程では、会社の同僚と上司の理解と協力があっての合格という形だったので、資格取得を自己満足のまま終わらせたくなかったのです。
第33回試験直前の生通話企画中に「今は社会福祉士資格を活かしてYouTubeで動画を配信したり、こうしてブログで発信したりして、様々な活動をしている人がいるので、自分も合格後に自分なりに活かしていきたい」という意気込みを聞かせてくださる方もいらっしゃいました。
今回、社会福祉士試験合格点に関するサイトや動画を収集していて気づきましたが、早速合格後に受験対策ブログや動画を公開されている方が多数いらっしゃることを知り、10年前とはこの資格の活かし方に大きな変化を感じています。
当時の私の場合は、社会福祉士の取得が仕事に携わるために必須であったり、昇給するための条件ではありませんでした。
そんな私が社会福祉士資格に目をつけた大きな理由は「将来性の可能性を感じた」からでした。
私は児童養護施設で社会福祉士の実習を受けたのですが、実習担当職員から「当施設の職員採用条件として、社会福祉士資格を持っていても優先しない」という衝撃的な発言を受けました。
その理由としては、資格を持ったことで慢心を覚えている人間よりも、実務経験者を優先するというものでした。
ある世界では優遇されずに、違う世界ではプラスになるかもしれない社会福祉士資格。
医療・障がい・児童・高齢者等、フィールドが多岐に渡るからこそ一つの幅に留まらず、業務独占資格ではないからこそ資格の発展性を感じ取っていました。
例えば先に取得していた宅建資格は業務独占資格ですが、現業に携わる以外で発展させる方法というのは、私の頭の中での可能性は限られていました。
受験体験をもとにブログを立ち上げて、資格取得のためのメンタルサポートを中心に展開し、合格祝賀会等を開催するなどしてリアルタイムに交流の場を広げましたが、一年目にして煮詰まり感を覚えずにはいられませんでした。
その理由としては、宅建資格は業務独占資格で世の中に広く認知されているために、私がやっていた道の先駆者が存在しており、ニーズそのものが少なかったというのがありました。
そして私自身が肝心の不動産業界に入社していないこともあって、これ以上話題を進展させられる自信もなかったですし、そもそもモチベーションが持続できませんでした。
しかしながら、この社会福祉士資格は違う。
これまでの私の福祉職経験に加えて、これからの展望に組み込めるという期待が常にありました。
なまじ社会福祉士を前に出しすぎた自分では、かえって相談者様を萎縮させてしまう恐れがあるのではないかという危惧がありました。
そこで次に思いついたのが、合格発表までの約45日間、苦楽を共有しあった受験生達と過ごしたSNSコミュニティサイトmixiへの恩返しでした。
10年前はmixiがSNSの最先端として流行っており、私も受験時に利用していたのです。
mixiのスレッドでボーダーが近い者同士が不安な心を励まし合ったあの日々は、私にとってかけがえのないものでした。
実際に会ったこともないし、話したこともない。
試験終了後から合格発表日まで、あの不安な日々を共有しながら過ごした戦友たちの足跡が残った場に、何らかの形で還元できればというふうに思いついたのです。
「そうだ、宅建取得後と同じように、自分が試験に合格した勉強方法を次年度の受験生に伝授すればいいんだ」
と、ひらめくのにはさほど時間は要りませんでした。
これならば、即、社会福祉士資格を取得した経験を活かせる。
そうして、私は合格発表日までお世話になった社会福祉士コミュニティにこう書き込んだのです。
「私が40日間で社会福祉士試験に合格した勉強法を教えます」
営利目的ではなく、ただただ資格に対して感謝の念から発した一言でした。
一歩踏み出すのには勇気が要るものですが、合格の余韻に浸っていた私は、勢いに任せて始動しました。
善は急げで、衝動に駆られて動いたままでした。
第24回試験合格発表日の2日後である2012年3月17日、「社会福祉士国家試験今年こそは絶対合格計画」ブログが誕生しました。
私自身が30を超える資格試験に挑戦してきた経験をベースにしたタイトルです。
そこには、何度挑戦しても結果が出ずに悔しい思いを重ねてきた忘れがたい過去があったからこそ、「今年こそは絶対勝利!!」という根柢の念が込められています。
私も受験生のみなさんと同じ志を忘れないように、社会福祉士試験合格後にも数々の資格にも挑戦してきました。
心理相談員、ほめ達検定、メンタルヘルス・マネジメント検定、福祉住環境コーディネーター、精神保健福祉士、FP技能士検定、公認心理師など、このブログを継続していたからこそ新たなチャレンジにつながっていきました。
あれから早11年が経とうとしています。
自分でもここまで続くとは予想していませんでした。
最初は、自分の合格体験談をまとめたブログで、終わらせるつもりでした。
今日まで続けてこれた背景には、多くの受験生様に必要とされたこと、そして、来月の合格発表日にみなさんと喜びを分かち合いたいという強い思いがあったからです。
そして、社会福祉士取得を始めて志した時から常に芽生えていた「この資格は可能性がある」という多大なるモチベーションが今日まで後押ししてくれています。
私はリアルの場でも約10年ほど社会福祉士として活動をしているので、この資格のおかげで人生が多く変わったというのも過言ではありません。
営利目的ではないのは開設当初から同じで、ボランティアのような感覚で日々記事を書いている点は変わりません。ですが、お金の見返りではなく、本気の気持ちでいつも取り組ませていただいております。
絶対合格ブログを通して、これからも惜しむことなく経験談を還元していきたいと思っています。
さて、この10年の中で、ブログから様々な出逢いが広がりました。
社会福祉士有取得者で議会議員選に立候補して当選された方
福祉アイドルとして夢を追い続けている方
第25回試験合格祝賀会に参加された志の高い合格者達
第28回試験合格祝賀会に参加されて今でもブログ運営に協力してくださる仲間達
諦めずに何度も試験に挑戦されている方
リベンジ合格を果たされて、次なる自己実現に向けて研鑽を重ねている方
障害を抱えているからこそ資格を活かして社会還元したいという意気込みを持つ受験生
家族の協力に感謝しながら合格を目指している方
精神保健福祉士・社会福祉士合格体験談や受験生への応援メッセージを贈ってくださる先輩合格者の方々
毎日欠かさずブログをご覧いただき、ツイッターでいいねや拍手ボタンで励ましのメッセージを贈ってくださる方
合格後もこのブログにお越しになって時にはアドバイザーとして、時には新しい道を歩まれている背中を見せてくださる合格者の方
趣味のドラクエウォークでのご縁から合格応援隊としてイラストを提供してくださっている方
そして他でもない今この記事をご覧になられていて、今年受験されたあなた様と。
社会福祉士という資格を取得したことからつながりの輪が広がっています。
8年前からは文字の枠にとどまらずに、電話生トークを不定期で開始しましたが、一人ひとりが精神保健福祉士・社会福祉士資格を取得することで、人生を変えようとされている姿や、これまでの自分を一新して努力を重ねておられる話を聴くと、いつも熱い思いがこみ上げてきます。
今年は今まで以上に個人メッセージで「いつもブログをありがとうございます」という温かい声援を送ってくださる方も増えています。
この資格に対する譲れない情熱を聴かせてくださってありがとう。
このブログが友達だったという心のつながりを聴かせてくださってありがとう。
コメントはなされなくても、ツイッターでリツイートやいいねをくださってありがとう。
「ブログを毎日読んでいます!」
「数年前から見ています!」
「合格後も立ち寄らせていただいています!」
この声にどれだけ支えられていることでしょうか。
みなさんの存在がなくてはここまで継続できませんでした。
来月でブログ生誕から11周年。
何度も何度も「もう書けない」と限界にぶつかったことがありますし、ブログの時代が変革している影響を肌で感じており、年々アクセス数やコメントが減り、この活動を継続することに対してのモチベーションが低下していく自分を痛感していました。
それでも、「もう書きたくない、止めたい」と実際に投げ出さないのは、今、この記事をご覧になられているあなた様がいて、この絶対合格ブログを必要としてくださるからです。
今年は例年よりもアクセス数も、ブログ企画に参加希望される方も多く、皆様の本気度やブログを必要としてくださる思いが伝わってきます。
100点台になるのかどうかという不安が押し寄せてくるお気持ちは、本当によく分かります。
私も半年前、公認心理師試験合格発表日まで不安との闘いで心をすり減らしていたからです。
この不安やうまく行かなかった葛藤がなかったら今日の絶対合格ブログは存在していなかったと思います。
私は弱くて繊細な部分を自覚していますが、大きく見せようとせずに、だからこそできることをブログを通して表現していきたいと誓っています。
みなさんと一緒に絶対合格ブログの新しい歴史を紡いで行きたいです、いや行きましょう。
どうか、あれだけ努力したみなさんの結果が形になりますように、私は今日も願い続けます。