56歳から始めたラーメン道で、夢を追求している70代女性の話
埼玉県新座市にある「麺家うえだ」。
開業して16年が経つ人気のラーメンショップです。
看板ラーメンの「焦がしらーめん(特濃魚介豚骨ラーメン)」が大好評です。
その人気の秘密は「特濃」と呼ばれる、他に類を見ない超濃厚スープのようです。
連日大行列で、埼玉近郊だけではなくて、大阪や青森などから遠征してくる愛好家もいるほどです。
注目すべきは、店主の上田みさえさんです。
現在72歳で、今年で73歳になりますが、バリバリの現役で仕事をしています。
平均睡眠時間は3時間以下のようで、家に帰るのはシャワーを浴びたり、肉体トレーニングをするためのようです。
腹筋や背筋を鍛えるための器具が複数室内に並んでいるのです。
なぜ上田さんはそこまでしてラーメン道に熱を入れているのか。
「しがらみに縛られずに、自由に人生を送ってみたい」
「ワクワクを求めたい」
という情熱から、56歳でこの道を歩みだしました。
上田さんの半生を辿ると、31歳で飲食業を始め、喫茶店、焼き鳥屋、さらには居酒屋と次々と店舗数を増やし、45歳の時には焼肉店をオープンさせて行きます。
長年飲食業を営んでいくうちに、上田さんはこのように思うようになりました。
「お店をいくつも持つと、誰かに任せなきゃいけない。そうすると味も変わるし、人によっては手抜きもする。自分がやっているのに、それは切ない。全行程自分でやってみて勝負をしたい」
そして16年前に、今までの店舗はたたみ、独学でラーメン作りをスタートしました。
焼肉、焼き鳥を扱った経営ノウハウを活かしながら取り組んだようですが、前途多難な問題が待ち構えていました。
一日に9人ほどしか客がこない日々が続いただけではなく、狂牛病と鳥インフルエンザの社会的影響によってすっかり経営が傾いてしまい、閉店を余儀なくされたのです。
しかし、その6日後に上田さんは現在のウリである「特濃」を用いた新店舗(現在の店)をオープンします。
現在はスタッフ3名+アルバイトという少人数で経営をされています。
たゆまぬ努力と試行錯誤の連続の末に現在のラーメンが形になったのです。
開店して16年が経つ現在でも新しいラーメンが開発されており、いかに上田さんがラーメン道に命をかけているのかがうかがえます。
埼玉県のご当地の味として普及するために、活動の幅を広げています。
現在開催中の東京ラーメンショーでも「瀬戸内いりこ塩らーめん」を出店していたようです(28日までの第一幕にて)。
そんな好きなことを追求している上田さんでも、この仕事を辞めたいと思ったことはしばしばあるようです。
けれども、続けているのは、「辞めたら後悔する」という思いが先立つからのようです。
齢70歳を超えながらこれほどの偉業を成し遂げている上田さんを見ていると、限界とか壁とかは思い込みに過ぎないように感じさせられてます。
参照サイト:https://matome.naver.jp/odai/2138832306886110601
2丁バーナーを使った上田さんの炎のショウ