社会福祉士国家試験「今年こそは絶対合格計画」

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福祉職がキツくてしんどくて、5月から辞めたくて仕方がなかったら。


※はじめに、この記事では「福祉職はそれでも素晴らしい仕事だからめげずに頑張りましょう」という趣旨では展開していません。

GW明けで気分が憂鬱な方や、そもそもGWは無関係だけれども、5月病にかかりそうなくらい気分が滅入っている方に向けて、福祉の仕事は辛いことが多いという前提で展開しています。

どのようにストレスを溜め込まずに続けて行けるか、限界が訪れた時の退職についてを経験則から描いています。 

 

 

 

「こんなに福祉の現場がキツイとは想像していなかった」

 

 

入社後にぼちぼち私のもとに寄せられる悲痛な叫びです。

 

 

●無気力な日々が続いていたら

 

精神・社会福祉士資格取得後に念願の福祉職に携わることが適った。

社会のために、利用者のために、これまで培った経験と知識を最大限に活用して寄り添い続けてきたものの、日に日に心労が蓄積してたまの休日には身も心もくたくたで、何もする気力が湧かずに出勤を憂いてしまっている自分がいる。

 

あの時ああしていれば・・・

なんて自分は無力なんだろう。

 

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振り返れば振り返るほど自分を責めてしまい、プライベートの時間に集中できないくらい仕事のことを考え続けている思考に歯止めをかけられなくなってしまっている。

 

 

他人事のように聞こえるかもしれませんが、私自身も社会福祉士として現場に立った初期の頃に陥っていた負のスパイラルでした。

 

頑張れば頑張るほど報われる世界ではないのが福祉職の特徴ですが、自分を頼ってくれる利用者様や、何とか現状を打開しようと奮闘されている方を前にすると、出来る限り応えようと力みすぎてしまうことが多々有りました。

 

大分マシにはなりましたが、社会福祉士として6年目になる今でもしんどさを覚えることは日常のようにたくさんあります。

 

 

自分がやっていることは正しいのか、誤った方向に進んでいないか。

 

自問自答の連続で心が擦り切れそうになることもありますが、対人援助職では一人で抱え込むことほど危険なことはありません。

 

●精神疾患の割合は増加の一途を辿っています。

 

下記の通り、福祉職に携わる方の精神疾患の割合は年々増えています。

 

近年、社会福祉士がうつ病といった精神的に問題を抱えるというケースが増えています。厚労省によれば、社会福祉士も属する「社会福祉、社会保険、介護事業」における精神疾患による労災請求件数は、2010年度時点では85件でしたが、2014年度には140件まで増加。介護サービス職業従事者の精神障害による請求件数も増えつつあるのが現状です。

 

「介護労働実態調査」(2013年)によれば、介護職に就いている人が退職した理由として最も多かったのが「職場の人間関係に問題があったため」(回答全体の26.6%。複数回答)。職場における上司からのパワハラ、他の職員からの陰湿な嫌がらせ・いじめを受けたというケースは非常に多く、また援助対象者である利用者とのトラブルも少なくないようです。

 

そして、同調査で2番目に多かったのが、「法人や施設・事業所の理念や運営のあり方に不満があったため」で、回答全体の22.7%を占めています。就職するにあたって、事業所の理念、運営方法について一通り説明を受けてはいるものの、実際に働き始めてから「こんなはずではなかった」と不満を感じるようになるわけです。

 

 

燃え尽き症候群(バーンアウト)」というキーワードは精神・社会福祉士試験のキーワードで必須用語でもあるので、ご存じの方が大多数であるとは思いますが、対人援助職の福祉の現場では陥りがちです。

 

責任感が強く、自分が何とか相手を救いたい、幸せにしたいという思いが強すぎる場合、理想と現実の乖離から無気力状態に変わり果ててしまうことがあります。

 

また、

 

これだけ頑張っているのに、見合った賃金だとは思えない。

または、職場から正当な評価を得られない。

上司や先輩や同僚から認めてもらえない、相談すらできない。

 

このような孤立無援状態でも罹ってしまうリスクが高くなります。

 

厚生労働省が4月上旬に公表した2018年度の介護従事者処遇状況等調査結果によると、介護職員の平均給与で最も高かったのが特別養護老人ホームの職員で、平均額が33万2260円という数字が出されていましたが、「そんなにもらえるわけないだろう!」とツッコみたくなる現場の職員は少なくはないと思います。

 


 

 

●これだけ頑張っているのに報われないという思いの裏には

 

「どうしてこれだけ頑張っているのに自分は報われないのだろう」という虚無感に支配され続けているとしたら、内面には目を背けたくなるような心の傷を抱えている場合もあります。

 

相手のためを思っての言動のようで、実は自分自身が肯定感を高めるためや満足感を得るための行動のことを「メサイアコンプレックス」と言います。

 

行動を暴く心理学: 優越感を追求する人間編 (実用書)

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●人の心はどうにもならないと諦めること、割り切ることも必要です

 

結局のところ、他人は自分の期待通りには行きませんし、思い通りにいかないのが人の心です。

 

自分だけの力で何とかしようと四苦八苦したり、他人を救うことで満たさない心の隙間を埋めようとすると、ますます心が塞がってしまう結末が待ち構えています。

 

「こんなはずではなかった。もう限界だ」

 

最終的に精神疾患に罹ってから退職を余儀なくされても、それから回復するまでの道のりや失うものが大きすぎます。

 

一人で頑張りすぎない。

抱え込まない。

他人を変えること、期待しすぎることを諦める。

 

そのように割り切ることや、他人を巻き込むような能力がこの世界で長続きする上で必須だと感じ続けています。

 

 

精神・社会福祉士試験でも、「連携」というキーワードや個人の力を信じて引き出せるような関わりである「エンパワメントアプローチ」という言葉が机上の空論ではなくて実践として欠かせません。

 

 

新人の頃は、どこまで関わったら良いのか、自分に何ができて、できない部分はどうサポートすれば良いのかがまだつかめなくて当然です。

 

私は入社一ヶ月目〜三ヶ月目までがキツさのピークで、一日に10回は「辞めたい」と心で連呼していましたし、ぎっくり腰になるという身体の不調からもストレスが表出したことがあります(まさかその後4年以上続くとは夢にも思いませんでした)。

 

「分かりません」「教えてください」と声を出しても許されるし、新人だからと大目に見てもらえるアドバンテージがあるので、我慢し続ける必要はありません。

 

そのまま誰にも相談できずに抱え込んでも自分自身だけではなくて職場にとってもメリットはありません。

 私の知り合いに、入社して周りの動きについていけずに、「教えてください」という声がかけられないまま3日で仕事を辞めてしまった方もいらっしゃいます。

指示待ちで自分から考えて動かないと生き抜いていけないのがこれからの社会では通用しないとつくづく感じました。

 

 

繰り返しますが、自分一人だけで対処しようとするのが対人援助に求められているスタンスではありません。

 

場合によっては自分よりもふさわしい場所や人間がいるならばコーディネートできるような視点を持つことが利用者だけではなくて、自己負担を減らせる生き方につながります。

 

こうして見ると、対人援助職には専門知識はもちろんですが、コミュニケーション能力がどこの場面でも求められていることに気付かされます。

 

そんなの痛いほど分かっているよ。そのコミュニケーションが上手くいかないから悩んでいるんだよ!

 

そういう指摘がありそうですし、私も決してコミュニケーションが得意だとは自覚してはいないので、万人と上手くやっていけているとは思ってはいません。

 

立場的にコミュニケーションを円滑に図るのが難しい機関や、相性が悪く、苦手だと感じる利用者様もいます。

 

無理に誰ととも仲良くしようとしても限界が訪れるし、返って苦手意識が相手に伝わってしまって距離が開いてしまうのを痛感しているので、

 

「苦手だと思ってしまうのは仕方がない」

 

と諦めるように心がけています。

 

また、愚痴を言い合えるような仲間や友人を持っておくことや、興味を持てる対象や趣味をいくつかストックしておくことがいかに大切なのかを実感しています。

 

●それでも辛いならば、退職するのも新しい人生の始まりです。

 

そうは言っても現実は非情で、どうしてもソリが合わない人間が一人どころか数人職場にいて、自分の力だけではどうすることもできずに絶望に打ちひしがれている方もいるかもしれません。

 

改善するために出来る限りのことを尽くして、数ヶ月以上の時間耐え続けても全く現状が変化しないどころか悪化しているように感じたら、退職するという選択も間違いではないでしょう。

 

辞めとき、続ける時の見極めは難しいですし、家庭を持っていたり、金銭面の事情で踏ん切りがつけられないような方もいらっしゃるでしょう。


それでも、心がギリギリの状態が続いていて潰れてしまうくらいならば、リセットしてしまうことを私は強くオススメします。

他人だからそんな簡単に口に出せると思われる方がいたとしても、第三者だからこそ言わせてもらっている点があります。


私の元上司の話ですが、仕事一徹の20年で残業も1日5時間は繰り返していました。

ある夜、過労が祟って脳出血で倒れて帰らぬ人となりました。

 

過労死と認定されたわけではありませんが、身近にそのような出来事が起きたことで、命の代わりは存在しないことを再認識させられています。

 

会社の代わりはいても、あなた様の代わりはこの世に誰一人もいません。

精神に重篤な病気を抱える前に、見切りをつけて去るのも自分を守るための能力です。

 

心が限界を感じていたら、一人で抱え込まずにどうか「助けて」「苦しい」と声に出してSOSのサインを発信してくださいね。

みなさんのその声を拾って支えてくれる誰かが傍にいます。

 

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