お前に受かるわけがない。
仕事をこなしながら、学校の両立で合格なんて成し遂げられないでしょ。
やるだけ時間と労力の無駄だから諦めたら?
もしかしたら、他人は、このような非情な一言をぶつけてくることがあるかもしれません。
身近な相手かもしれないし、匿名性が特徴のネットで目にするかもしれません。
かくいう私も、宅建、社会福祉士試験を受験する前に複数の人間からぶつけられました。
当時職場で社会福祉士取得者が二名いたのですが、一発合格したのは一人しかおらず、後の者は仕事と両立しながら4度目の受験で合格できたという背景がありました。
家庭では、12月中旬になって初めて問題集を解き始めたノコノコな私を間近で見ていた親が、
「そんなやり方で受かるほど、社会福祉士試験は簡単じゃないから。無理無理。」
と、呆れた語気で揶揄されていました。
そういった傍観者の指摘を受けて、やる気を削がれてしまう方も少なくはないと思います。
やっぱり、こんな自分じゃ受からないんだな。
すっかり意気消沈してしまい、そのまま頓挫してしまうケースも珍しくないようです。
でも、その言葉をバネに、合格という結果を出した合格者もいるのです。
私がかかわってきた受験生の方の中にも、外野から野次を飛ばされてもしっかりと形を残された方が複数いらっしゃいます。
そもそも他人の成功や功績を快く思わない人間は必ず存在します。
例えば、私のブログ上にも定期的に誹謗中傷メッセージがやってきます(第30回合格発表後はブログ史上初というくらい寄せられました)。
広い世の中、何かを継続的に取り組んでいると、その姿が気に入らない者もいるのです。
そして、ある一部分だけ見て、分かったように過小評価を下す人間もいるのです。
もしかしたら、あなたが合格することで、自分の地位やアイデンティティーを揺らすことになるから、畏怖の念を抱いているのかもしれません。
みなさんの周りにそう言う傍観者がいたら、「合格」という結果を突き付けて閉口させてあげてください。
私は合格報告を上司と親にしたところ、
「まさか受かると思わなかった」
というような意表を突かれたリアクションが返ってきました。
この瞬間、自分はやれたんだと実感できたのです。
なにしろ、「お前には無理だ」と言われたその時から、私は逆転勝利をつきつけることを一つのモチベーションとして受験を続けてきたところがあるからです。
禁止されるほどやってみたくなる心理のことを「カリギュラ効果」と言いますが、「お前には受かるはずがない。やるだけ無駄だ」と釘をさされた当時の私はそのような心理が働いていたのかもしれません。
(反対に、禁止されないほどやりたくなくなるような現象もあります。よくあるケースが、「早く勉強をしなさい」と親から強要されるようなシチュエーションです。)
芸人の小島よしおさんもこのカリギュラ効果のような反骨精神から早稲田大学への合格を勝ち取った例だと感じています。
一浪して合格を成し遂げた小島さんの高校時代の成績は400人中360位くらいで、浪人中も模試はE判定でした。
周りからは「お前には無理だ」と批判されていたようですが、小島さんにとってはやる気スイッチがONになったようです。
家計が苦しくて学費に余裕がないことから一浪で結果を出さなければというプレッシャーもバネにして見事結果を出されたようです。
ちなみに、小島さんの勉強法はシンプルで、早稲田大学の過去問である赤本を徹底的に反復学習していたそうです。
後に三度目の受検で合格した漢検準1級も当時の勉強法がベースになっているように感じました。
自分の生き方や取り組み方は、他者に烙印を押されるものではないのです。
追い詰められるほど成長するサイヤ人とまでは言わなくても、「お前には無理だ」と揶揄された後にどう生きるかで、運命が大きく変動することでしょう。