令和四年度社会福祉士・精神保健福祉士試験の準備として、問題集を解き始めると、誰もが陥るスパイラルがあります。
問題を解く→不正解→覚えなおし→再度問題を解く→不正解
一度や二度ならともかく、100回以上訪れると言っても過言ではないかもしれません。
少なくとも私はそうでした。
実際にこのような「勉強しても不正解」が縦続くと、モチベーションが落ちますし、「こんな物覚えが悪い自分の能力では受かりっこない」という焦りや自己卑下の感情が表出してしまうものです。
私もその悔しさや自信喪失感は、道中で何度も味わいました。
何度覚えても全く数字や名前が入ってこない。
意味も分からないし、どう覚えたらよいかコツも分からない。
もし、本番でこの問題がひねりをきかせて出題されたら、確実に落っこちるだろう。
残された時間はわずかなのに、思い描いたように進まない自分に苛立ちを覚えていました。
覚えては間違え、また覚えなおしても間違えるという繰り返しはしんどいですし、できない自分に失望してしまうのも分かります。
そんな時に一番リスクがあるのは、復習を一切やらずに新しい分野だけに着手することです。
私は、宅建試験で失敗しました。
どういうことかというと、前回勉強した範囲を一切触れずに、新しい問題のみ解くやり方です。
私は過去を振り返って、暗記できていない自分を受け止めるのが怖くて、見てみぬふりをしていました。
本番直前に一通り問題集を解き終えていたので、一番最初のページから恐る恐る見直してみたところ、6割くらい忘れていたのです。
あの焦燥感と不安感は今でも忘れません。
けれども、その感覚は私だけではないことを後に知ることになります。
人間の脳は忘れるように作られているのですよね。
反復学習の大切さは、失敗から身につきました。
諦めずに何度も何度も繰り返して覚え直していれば、いつかインプットされる時が訪れます。
自分なりに精一杯覚えても、記憶に入らないようならば、思い切って開き直るのも作戦の一つです。
1問にこだわらなくとも、他の基礎的な問題を確実に解ければいいんです。
この時期からうまくいかない勉強の葛藤に苦しみ続けているみなさんは、相当な努力家で目的志向が高い方なのでしょう。
できないことに目を向けるよりも、今できることを繰り返していれば、着実に地力が上がっています。
今日できたことを、毎日記録して行くこともモチベーションの維持と振り返りに有効です。
今できることを着実にこなす。
忍耐によって満開のサクラが咲き誇る未来が訪れると信じましょう。