2年前に、SNS上の社会福祉士コミュニティで、波紋を広げた書き込みがありました。
社会福祉士試験受験を見つめなおす上で、一つのきっかけになり得る内容でした。
書き込みされた方は、「社会福祉士・精神保健福祉士ともに、初回受験で受からない理由が分からない」と強調しています。
以下、要約です。
私は、福祉大卒で、社会福祉士・精神保健福祉士の両資格とも1度の受験で合格しています。
私の中ではなぜ福祉大卒で社会福祉士・精神保健福祉士の国家試験に合格していないのか不思議でなりません。
社会福祉士・精神保健福祉士の国家試験って、福祉大学を卒業したら、受験番号と名前だけ記入したら合格・・・・・・という意識しかないんですが、そんなに勉強って必要?って思ってます。
勉強しなくても、ソーシャルワーカーのセンスがあるなら、勉強しなくても問題見ただけで何となくマークシートにマークしたらそれで正解って訳にはいかないんでしょうか……。
この方は、「社会福祉士国家試験は、福祉大卒ならば合格するのが当然」という常識で捉えているようです。
周りの受験生を含めても、十中八九の同級生が合格されているのかもしれません。
実際に、学校別合格者数一覧表を見ても、国公立の大学等は、8割以上の合格者を輩出している学校も
複数あるので、この方もそのような上位合格者数の大学を卒業されているのかもしれません。
私がこの書き込みを見て感じたのは、この持論を真に受けるのは危険であるということです。
全体で見れば、7割以上の方が不合格である現実を、試験の合格率が物語っています。
この方が指摘しているように、勘や常識力で合格してしまうような強運の持ち主もいるとは思います。
ですが、あくまでもそれは少数派でしょう。
5肢択一の問題に対して、勘に頼って解答して、合格へ滑り込みセーフを狙う戦略は、リスクが高すぎます。
福祉大卒だからと言って、戦略を立てずに付け焼刃の知識で本試験に臨んで受かるほど、甘い試験ではありません。
2日前の記事でも触れましたが、私の周りでほとんど勉強せずに受かった方は一人もいませんでした(勉強していなかったと、完全に諦めていたのに、合格された方はいましたが、その方の性格からして陰で相当な努力をしていたはずです)。
この方は、ほとんど勉強は苦労しないまま、合格されたのかもしれませんが、鵜呑みにしてしまい、適当なスタンスで受験に立ち向かうと、どのような結果が出るのかは、これまで散々ブログで唱えてきた通りです。
努力と継続に勝る勉強の王道はありません。
3回に渡って同じような結論になりますが、福祉大卒でもやるべきことを継続してこなさなければ合格レベルに達することができないのが社会福祉士国家試験の合格水準です。
「言われなくても分かっている!」と感じた熱い思いを持つ再受験者の方も、試験と言う未知なる壁の前に不安が募っている初受験者の方も、来年の試験はぜひこの継続の効果を身を持って体感していただきたいです。