社会福祉士試験の試験構成自体に疑問があったら
社会福祉士はつかみどころがなくて、運に左右される試験だと言われているのは今に始まった話ではありません。
合格を果たされた方の声を聴いても、達成感どころか不完全燃焼のまま気が付いたら合格していたと振り返っている方も少なくはありません。
その理由は、この試験の本質に一因があるように思えます。
5択の150問というおびただしい量の問題数に加えて、勉強した問題集から出題されないような福祉クイズのようなものも毎年出されます。
とにかく試験時間は解くのに集中しなければならず、活字の量の多さだけでも疲れるのに、悩んでいる猶予が与えられないほどの試験内容なのです。
がむしゃらになって試験科目を勉強したところで、必ずしも実務に結びつくかどうかと言われればそうではないのが特徴でもあります。
これは他の国家試験である行政書士試験でも同じことが言えますが、試験内容と実務がかけ離れているという点から、やる気を削がれている受験生も毎年のようにいらっしゃいます。
ですが、そういう仕組み上の問題を抜きにしても、合格後に社会福祉士になった暁には、時には試験勉強以上の苦労が待っているものです。
辛いこと苦しいこと、我慢しなければならないこと、自分の力だけではどうにもならないことが多々あるでしょう。
そんな時に、この受験勉強で培った忍耐力というのが多かれ少なかれ影響してくるものです。
私自身、社会福祉士としての実務経験は数年ほどで、精神保健福祉士としての経験もありますが、どんなに苦しくても、努力をして合格できた、そして今があると振り返られると、困難も乗り越えられることもありました。
そして、社会福祉士も精神保健福祉士も名称独占資格ですが、体感的にはその認知度と評価は年々高まっているように感じています。
職務上利用者の方に資格名を名乗っただけで、信頼して相談してくださった場面も多々ありますし、有資格者でないと職に就けないという条件も増えています。
このブログとは別に活動しているカウンセリング・執筆活動の中でも、社会福祉士取得のおかげで仕事を与えてもらえたり、資格取得を目指して通信制の学校に通うようになられた方もいらっしゃいます。
また、受験時代に勉強した専門科目の知識が実務の中で再登場することもありますし、引き出しとして備えておくことで利用者や職員との会話で役に立ったことが多々ありました。
話は戻りますと、確かにこの試験はつかみどころがなくて、努力した実力がそのまま発揮できるのかと言えばそうではないこともあります。
ですが、何年も重ねて唱えていますが、たとえ内容は理不尽でも、やることをしっかりと継続していれば合格できる試験構成になっています。
ぜひ合格を果たして、みなさんのその先の世界の話をうかがわせてください。
来年の3月以降に、「この資格をこのように活用している」という体験談を楽しみにしています。