今回は日本心理学諸学会連合認定の「心理学検定」について取り上げました。
大学心理学部卒業レベルの心理学的知識・能力を測る試験のようです。
年に1回の試験で、2008年より開始しました。
これまで延べ10回実施されています。
第11回試験は8月19日(日)に実施されます。
公認心理師養成のための学部カリキュラム25科目のうちの多くの科目が心理学検定の10科目と共通性が高いことから、公認心理師を目指す方にとってのステップアップ資格としても期待されています。
心理学検定 ≪A領域≫ | 公認心理師に必要な科目 | 心理学検定 ≪B領域≫ | 公認心理師に必要な科目 |
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◇原理・研究法・歴史 |
④心理学研究法 ⑥心理学実験 |
◇神経・生理 |
⑩神経・生理心理学 |
◇学習・認知・知覚 |
⑧学習・言語心理学 ⑦知覚・認知心理学 |
◇統計・測定・評価 |
⑤心理学統計法 ⑭心理的アセスメント |
◇発達・教育 |
⑫発達心理学 ⑱教育・学校心理学 |
◇産業・組織 |
⑳産業・組織心理学 |
◇社会・感情・性格 |
⑨感情・人格心理学 ⑪社会・集団・家族心理学 |
◇健康・福祉 |
⑯健康・医療心理学 ⑰福祉心理学 |
◇臨床・障害 |
③臨床心理学概論 ⑬障害者・障害児心理学 ⑮心理学的支援法 |
◇犯罪・非行 |
⑲司法・犯罪心理学 |
心理学検定より
以下試験概要を公式サイトからまとめました。
資格取得のメリットや試験対策も紹介しています。
【申し込み期間】
5月18日〜6月20日
【受検料・個人申込みの場合】
3科目以内 6,480円
6科目以内 8,640円
8科目以内 10,800円
【試験内容】
A領域 : 原理・研究法・歴史 / 学習・認知・知覚 / 発達・教育 / 社会・感情・性格 / 臨床・障害
B領域 : 神経・生理 / 統計・測定・評価 / 産業・組織 / 健康・福祉 / 犯罪・非行
特1級 A領域の5科目、B領域の5科目の10科目すべてに合格(申請が必要です)
1級 A領域の4科目を含む合計6科目に合格
2級 A領域の2科目を含む合計3科目に合格
日本心理学会「認定心理士」の資格所有者は優遇措置として、A領域3科目を合格すれば自動的に「心理学検定1級」が取得できます。
【有効期限】
合格科目の有効期間は5年となっています。
合格の後は生涯有効のため、更新の必要はありません。
【出題形式】
問題はすべて4肢選択問題で、各科目から20問が出題されます。全科目合計、200問からなります。
【受検要件】
受検は、誰でもできます。
心理学部や心理学科の所属や卒業に関係なく、希望するすべての人に受検資格があります。
【大学院入試の試験免除について】
目白大学大学院では、心理学研究科現代心理学専攻の一般入試および社会人特別入試において、書類審査、小論文試験および面接試験による合否判定のところ、心理学検定1級または特1級に合格している者は、一般入試、社会人特別入試の小論文試験が免除されます。
【学会入会の資格取得が出来るメリット】
心理学検定2級合格者(ただし、A領域の「発達・教育」もしくは「臨床・障害」の科目を含む)で、かつ22歳以上の方は、日本カウンセリング学会の入会資格があります。
入会して一定の要件を満たすことで、日本カウンセリング学会認定カウンセラーの資格認定試験受験資格が得られます。
一般会員・院生会員を希望する方で、心理学検定1級合格者で22歳以上の方は、日本応用心理学会の入会資格があります。
入会して一定の要件を満たすことで、応用心理士の資格が取得できます。
日本健康心理学会が認定する健康心理士の資格取得において、心理学検定2級以上の合格を、申請条件を満たすために用いることができます。
【試験対策問題集】
【参照統計】
第10回試験申込者は5,063人で、10年連続で増加しています。
1級 862人(19.43%)
2級 1310人(29.52%)
【難易度や勉強法】
1級と2級合格者による体験談参考サイト
【公式サイト】
【心理学検定のメリット】