第5回公認心理師国家試験終了から1週間が経ちました。
受験されたみなさまは、今どのような心境なのでしょうか。
試験が終わってから気持ちを切り替えて新しい世界に進まれている方もいらっしゃるでしょうが、この記事をご覧の方の大半が気持ちが整理できずに、モヤモヤや不安と向き合っておられる最中なのではないでしょうか。
既に模範解答のほとんどが揃い、解答割れが数問ある中、自己採点をされて、祈るような思いで合格発表を待ち続けている方も多いでしょう。
私自身も数々の試験を受けてみて、合格発表までの約40日間はとにかく長く、仕事をしていても、休日でも、試験の結果や新しい情報が気になって気になって仕方がありませんでした。
失恋に似た喪失感に苛まれ続けており、「もう、やり直すことはできないんだ」「あの時、別の選択を選んでいたら、こんなに苦しまなかったのに」と、もう二度とやり直せない虚脱感に支配されていました。
結果的に合格を果たすことができれば一瞬にして数十日分の不安が報われ、晴れますし、「一生のうちにあのような経験をしたのは貴重だった」と振り返られるかもしれませんが、それはその先を経験した人間だから余裕を持って言えるわけで、渦中の方にとってみれば、そう割り切れなくて当然です。
今年の試験難易度については、河合塾KALS、プロロゴスともに「過去最高難易度」という得点シュミュレーションや、受験生の得点分布が公表されていますが、その情報だけは安心できないというのが本音なのかもしれません。
いくら受験生全体の出来具合が例年よりも低かったとしても、合格点と合格率がどう定まるのは想像の域に留まり、8月26日14時の合格発表時にならないと真相は分からないからですよね。
「もしかしたら、今年も143点以上になるのではないか」とか、「合格率を過去最低(第2回時)の40%以下に絞ったら」とか、「難化させたのは、合格者を絞るためでは」とか、「マークミスを数問していたら」とか、不安はつきないどころか、次から次へと湧いてくるかもしれません。
この分からない不安ほど苦しくて長続きするものはありませんよね。
本当に私自身も何度も経験しているので、痛いほど心境が想像できます。
でも、分からないからこそ、なんとでも解釈したり、想像できるメリットがもありますよね。
この記事では、「合格できる可能性がある未来図」を展開していきたいと思います。
まず、私の実体験から申し上げますと、合格できる可能性があるからこそ、その不安が常に押し寄せていると言えます。
合格ラインに伸るか反るかの方が多いと言い換えられるかもしれませんが、合格できた方の多くは、当日まで不安に覆われていたという経験をしています。
そんな当たり前すぎる言葉は聞きたくなかったかもしれませんが、その不安と向き合った時間は決して無駄ではないことが後になって身に沁みる瞬間が訪れると私は信じています。
それは、合格という結果がそうですが、それ以上に合格後に待っている新しい世界やさらなるステップアップの中で、孤独と不安ととことん向き合った経験が活かされる瞬間が訪れると思うのです。
対人援助職に関わっていたとしたら、クライエントを初めとする様々な関係者達の葛藤や苦しみ、努力しても形に結びつかずにもがいている過程を目の当たりにして、支援の幅や捉え方が多角的に広がる効果を感じられるようになるでしょう。
また、今回試験の自己採点を行う中で、選択肢がなぜ間違っていたのか、正解(予定)なのかと精査する作業を通して、学びの深さを知り、今後に活かせるようになるでしょう。
再受験という形でなくとも、実生活や仕事を通して、そこで得た知識や再学習が役に立てる瞬間が訪れるでしょう。
更に、今回の第5回公認心理師試験終了後の経緯を見ると、忘れもしない10年前の第25回社会福祉士国家試験当時に重なる部分があります。
絶対合格ブログ生誕1年目の出来事でしたが、試験終了後から「あまりにも難しかった」「過去問が一切通用しなかった」という阿鼻叫喚の声がこだましていました。
自己採点投票を80点以上(150点中)で用意していたのですが、想像以上に投票数が少なく、急遽80点未満の投票を設けたところ、多くの受験生が70〜75点の層に集中している実態を目の当たりにして、今回の合格点は史上初の80点以下になり得るのではないかという思いが強くなりました。
後押しするかのように、小高塾という受験生応援ゼミから67点という驚愕の予想点が輩出され(ゼミ生のデータをもとに算出)、受験生全体のデータを集計する赤マル福祉が79点という平均点を出されていたので(例年7〜8点くらいマイナスが合格点になった)、これは80点以下の可能性が高いと見立てて、合格予想点を発表しました。
例年通りの合格率ならば、75点前後になるのではないかと推測しましたが、なんと結果はそれを下回る72点で、しかも合格率も18.8%という、史上最低の合格点・合格率に終わる結末となりました。
合格基準点が「60%程度の難易度補正」とされていましたが、まさかの5割以下になることになるとは、試験開始の数日前まで予想すらしていませんでした。
この年から予告なしに「2つ選べ問題」が初登場するようになりましたが、何よりも試験内容が過去問では見たことがないような奇問・難問ばかりで、精神的にダウンしてしまった受験生が多数いました。
第5回公認心理師試験があの回と同じかどうかと言ったら、試験の性質も受験層も異なるので一概には言えませんが、プロロゴスの得点分布を見ても、史上最高難易度で、受験生全体の得点率が明らかに例年よりも低かったという点は被る部分があります。
公認心理師試験の合格基準は「60%程度以上の難易度補正」となっているため、138点未満になったことは一度もありません。
ただ、今回の得点率で合格率をどこに調整してくるのかによって、合格点の法則が変わってきてもおかしくはないでしょう。
絶対評価の試験ではない以上、受験生全体の出来具合によって、合格点がどのようにも変化する可能性があるわけです。
とりわけ、ボーダーゾーンの135点前後から145点前後までの自己採点の方は、不安で仕方がない方が大勢いらっしゃることだと想像します。
特に事例問題の正答によって3点もが上下しますので、正答や不適切問題の可否が気になるのが当然でしょう。
第5回公認心理師試験の難易度は、「現任者のGルートだけが難しいと感じているのではないか」と思われている方もいらっしゃるかもしれません。
実際に大学院生(もしくは修了生)全体の統計を取っていませんが、昨日の和光大学高坂教授達のライブ放送を見ていた中で、「院生達にとっても難しかった」という声が上がっていたそうなので、Gルート組特有の感想ではなさそうです。
明日の京都コム二タスの模範解答と、LECが残されていますが、気になって仕方がないですよね。
今年の高難易度でGルート最後の回に、合格者を大量に絞り、過去最低合格率を定めて新時代への幕開けを示唆する結末とは想像したくないものです。
これまで40%以下の合格率を定めた前例がない公認心理師試験ですから。
もしかしたら、自己採点では138点を超えているものの、
「これだけ難しいと評されている(しかも大学院生も)第5回試験で、自分がそんなに点数を取れて受かるわけないのではないか。何かの間違いなのではないか」
と、試験の出来具合と自己採点結果の差に、半信半疑の念を覚えている方もおられるかもしれません。
「心配事の9割は起こらない」という言葉がありますし、あなた様がたゆまぬ努力の結果、合格基準点見込みを突破できた証です。
大丈夫、きっとダイジョウブです。
あれだけ本気で頑張ったあなた様なのですから。
最高の未来を想像するのも自由ですし、念ずれば花開くになれば万事Okです。
夏の終わりの絶対合格桜は着実に芽吹いていきます。
絶対合格を信じて、残りの一ヶ月と数日間も、一緒に過ごすことができれば幸いです。