各資格試験終了後になると、毎年のように合格ラインや合格率に関する噂が流れていますが、その情報が事実であることはありません。
先日終了したケアマネ試験を受験された方にとっても最もきになる点だと思います。
私は社会福祉士ブログの他にも宅建ブログも運営していますが、過去12年間の動向を見ている限りでは、同じように合格ライン情報が錯綜する傾向があります。
宅建士も合格ラインが初めから決まっている絶対評価試験とは異なり、受験生全体の出来具合で決まる相対評価試験の特徴かもしれません。
宅建士試験の場合は、今度の日曜日10月16日または12月18日に試験があり、40日後に合格発表が待っているのですが、直前期になると合格判定会議の噂が飛び交うようになります。
試験運営側で、その年の合格基準点、合格率について、合格発表月中旬頃に判定する会議らしいのですが、その時期になると、「会議が終わりました。今年のボーダーは50点中39点です」というような、関係者を装ったような根も葉もない情報が飛び交うようになります。
宅建試験の場合は、過去最高合格ラインが令和2年度10月試験の50点中38点(7割)なので、ありえない点数です。
とても巧妙な書き出しで、あたかも関係者リークであるかのような内容ですが、その情報が事実である可能性は100%ありません。
合格発表日までに、ネット上で合格ラインが漏えいすることはあり得ないです。
2022年7月に行われた第5回公認心理師試験終了後も、「登録者が当初予定していた5万人を超えているので、138点以上の合格点になる」という書き込みを複数目にしましたが、それはあくまでも予想で、事実かどうかは合格発表日にならないとわかりません。
そのような書き込みをしている人間としては、匿名性を良いことに、ボーダー上の不安の最中にいる受験者の反応を楽しんで投稿しているようです。
既に試験に合格している者が高みの見物に留まっていられずに、煽ることで楽しんでいたり、合格点を下げたくない方が情報を操作しようと図っている可能性が考えられます。
たとえば第28回社会福祉士試験の合格発表日の不適切問題の追加も誰も予想していないものでした。
試験前から不適切問題2問+88点という結末を想像された方はまずいなかったと思われます。
今年度の場合で言うならば、「第25回試験当時のような合格率20%以下にもっていく試験難易度に作り上げる」とか、「2年後のカリキュラム改正に伴って、昨年度同様、100点以上の合格点を上げるという情報を入手した」というような声があったとしても、想像の領域なので、真に受けないでくださいね。