社会福祉士や精神保健福祉士国家試験の勉強を進める中で、一度や二度は陥る体験として、
「こんなに苦しい思いをして資格を取得して、頑張るだけの甲斐があるのだろうか」
という将来への疑念が芽生える瞬間があります。
いやいや、自分は確固たる目標があって受けたから違うよ。
と感じられた方は、今回の記事はあまり参考にはならないと思われます。
ですが、もしも勉強そのものに対しての疑念が拭えなくなっていたらこのままご覧ください。
そもそもなぜ社会福祉士や精神保健福祉士試験を受験されることになったのかの事情は人それぞれですが、この先の人生で資格をプラスに活かされたいという動機は共通していると思います。
周りに現場で働いている有資格者の方がいれば、合格のメリットを肌で感じられやすいでしょうが、テキストや問題集のみで知識を詰め込む作業の連続では、資格取得後のメリットは想像しにくいかもしれません。
そんな中、これだけ辛くてしんどくても、あえて、社会福祉士、精神保健福祉士試験を目指されて、受験資格を得られる段階まで辿り着かれたという時点で、みなさんそれぞれ資格取得への強い思いが具現化できた証とも言い換えられますよね。
一つ一つ着実に階段を上がってこられて、最終決戦に向けて険しい道のりを進まれている中、「資格取得のメリットが分からなくなった」という迷いが生じるのは自然です。
なぜならば、資格取得のメリットは合格後になって初めて体感できるものなので、それ以前の受験勉強時代にメリットを実感できる機会の方が少ないからです。
そう言ってしまえば当たり前すぎて拍子抜けしてしまうかもしれませんね。
私自身は、社会福祉士・精神保健福祉士取得後に、今日まで約12年ほどこの資格を活かした現場職に就いており、この絶対合格ブログで受験生のみなさんを応援させていただく役割を12年半継続しています。
つまり資格取得のメリットについて実体験から語ることができる立場でもあります。
これまで総額4000万円以上の賃金を得ることができました。
世の中の平均収入から見れば決して高水準ではありませんが、生活の糧になる収入を稼げているのはこれらの資格があってからこそです。
なにより現職は、社会福祉士有資格者でなければ就職できませんでした。
他でもないこの絶対合格ブログを通して、こうやってみなさんにメッセージを送らせていただき、12年以上も必要とされることができていて、「あの時逃げなくて良かった」と振り返っています。
思い起こせば12年前、社会福祉士試験午前科目の出来があまりにも壊滅的で帰ろうとしたのですが、あの時衝動のまま逃亡していたら今はありませんでした。
もっと言えば、受験日直前に、模擬テスト代わりに前年度試験を解いてみて、全体の4割くらいしか出来なくて、「もうダメだ」と絶望的な気分に陥りましたが、あそこで諦めて止めなくて本当に良かったと振り返っています。
この両資格を取得して仕事をしているからこそ思うのですが、社会福祉士試験、精神保健福祉士試験に挑戦されて合格を果たされたという実績は一生の糧として残るということです。
いざ現場に入ると、国家試験の事例問題に登場するような「正しいものを一つ選べ」と割り当てられないような複雑かつ難題が次から次へと舞い込んできます。
生身の相手の人生に携わることへの難しさや責任の重さ、自分自身の力量の無力感等、日常的に押し寄せてきます。
自分が選んだ選択が間違いではないのか。
一朝一夕では成果が表れずに、やっと光明が見られたと思ったら、すぐに暗転して路頭に迷ってしまうような支援の難しさをとくと痛感する場面が訪れました。
我慢しなければならないこと、嫌なこと、感情を抑え込まなければならない人間関係も多く、一過性の社会福祉士・精神保健福祉士試験と異なって、継続的にそのしんどさと付き合って行かなければなりません。
悪戦苦闘の日々の中、自分を支える原動力について原点回帰した際に思い出すのは、あの時、なぜ自分が社会福祉士・精神保健福祉士を目指したのか、そして合格をつかみ取るまでたゆまぬ努力を重ねて結果を出した軌跡だったりするのです。
昨日の記事で扱ったように、社会福祉士・精神保健福祉士試験は受験生全体の出来によって合格点が上下する相対評価です。
時の運のように、受験生全体の出来具合によって、1点も2点も合格点が変わる試験です。
それらの影響で見えない恐怖から、合格発表日前までは、「あんなに苦しくて不安な日々はもう送りたくない」と思うものですが、後々振り返ってみると、あれだけ真剣に己と向き合える経験はそうないものだったと気づきます。
国家試験は点数が全てで、努力が結果に直結しやすい特徴がありますが、福祉の現場では、必ずしも努力を重ねることが相手にとって功を奏するとは言えない場面もしばしばあります。
頑張れば頑張るほど点数に表れる社会福祉士・精神保健福祉士試験は、自分の成長ぶりを実感できる希少な経験であると思います。
長くなりましたが、受験勉強のメリットならば、みなさん自身が体感できる場面はこの先必ず訪れます。
昨日までわからなかったことがすっと頭に入ってきて理解できるようになっている。
ニュースや新聞でふと耳にしたり目にした語句の意味が分かるようになっている。
仕事をしていて、受験勉強で培った知識を活かせている自分に気づく。
一つのことに取り組んでいる自分に対してちょっぴり自信を持てるようになった。
諦めずに続けることで、今日までとは違う新しい自分に気づくことができるはずです。
私は社会福祉士や精神保健福祉士試験の受験体験談を仕事で関わる人々に語り続けることで、保育士やメンタルヘルス・マネジメント検定を受験するようになった方もいらっしゃったので、自分だけではなくて、誰かが新しい一歩を踏み出せるきっかけになれた喜びも感じています。
資格取得のメリットについては、合格後になればおのずと見えてくるものがあります。
みなさんがこの資格を目指されただけの理由があるはずなので、合格後に是非とも自分だけの道を進まれて、メリットを見つけてくださいね。