令和7年度宅地建物取引士国家試験終了から一週間が経とうとしています。
マークミス関連の記事が急激にアクセスアップしているので、終了後になって心配されている受験生が増えている様子もうかがえます。
私自身も宅建士試験合格回は日常生活に支障が生じるくらいマークミスの不安で異変が生じていたのでお気持ちはよくわかります。
言うまでもなく今年度試験は難化だったようで、昨年度よりも合格点が下がる可能性の方が圧倒的に高いようですね。
令和2年度の38点が過去最高点でしたが、翌年には34点まで下がっていますので、試験製作側からすると、合格水準が高まった翌年は下降させるように再構成させる目論見があるのかもしれません。
いずれにせよ、年によって問題の傾向が異なるのは、受験生にとっては応用力や動じないメンタルを求められるので、苦労が絶えなかったと思います。
今回は、「楽待新聞」の試験分析記事を参照しながら、本試験を振り返ってみました。
(1)出題形式の変化「個数問題の増加」
なぜ難化したのかという主因として上げられたのが、「個数問題」の増加。
前年度の問題では4問だったのに対して、6問も増えて10問も設けられました。
私が受験した3回分の試験も当然個数問題がありましたが、二桁もの出題はありませんでしたし、私自身も正答率が高くなかったのでこの形式の難しさがよく分かります。
一つまでは絞れてはだめで、正確な知識を要されるのですよね。勘が当たりづらいというのもプレッシャーを感じる要因だと思います。
本試験で10問も登場したのは、相当メンタル的にも悪戦苦闘されたことでしょう。
(2)難易度の変化
楽得新聞ビジネススクールの受講者及び一般受験者の協力を得て、試験当日協力された約300名程度の解答分析によると、
それぞれの問題について、正答率が65%以上の場合を「やさしい」、40%以上65%未満を「普通」、25%以上40%未満を「難しい」、25%未満を「超難しい」に分類して、毎年の傾向の定点観測をしています。
昨年度の試験は、
やさしい:33問
普通:12問
難しい:4問
超難しい:1問
となっており、合格点は37点以上でした。
それに対して今年度の試験は、
やさしい:30問
普通:11
難しい:1
超難しい:8
となっており、予想合格点は34点±1となっています(2025年10月21日現在)。
超難しいが7問も増えており、この感覚は受験生自身が肌で感じられていることだと思います。昨年度合格点を上回ることはまずないでしょうし、大幅な合格点引き下げになることが妥当です。
問題は何点に収まるのかですよね。
1点の重みを感じる宅建士試験ですので、33点なのか、34点なのか、35点なのかによって、命運が分かれる受験生が大勢いらっしゃるでしょう。
私が最後に受験した回の合格点は36点で、自己採点も36点でした。
しかも合格発表1週間前に、誰もが指摘しなかった問題文の誤植が発表されて1問没問となり、合格点も上がった形です。
ボーダーラインに位置する受験生の心情を想像すると胸が痛くなりますが、どうかこの不安が杞憂に終わり、来月末に喜びが倍増しますように。
楽待新聞より