児童福祉に関連した新設国家資格「子ども家庭専門相談員(仮称)」という名称を耳にされたことがある方はいらしゃるでしょうか。
現在、厚生労働省の有識者委員会が新設を提案して準備を整えており、全ての詳細は明かされていませんが、現段階で分かっている情報をまとめてみました。
■ 資格開設の背景
現在は、児童相談所(児相)に配属されている児童福祉司が、児童についての相談や必要に応じた児童の保護をはじめとした児童虐待に関する対応を担っています。
しかし、虐待の相談件数増加など児童虐待の問題が深刻化していること受け、児童福祉司とは別により専門的な知識を持った人材が必要だとして「子ども家庭専門相談員(仮称)」の配置が検討されています。
児童虐待の相談員に対する新しい国家資格を創設か!?「子ども家庭専門相談員」とは!?(記事313)|資格取得ならBrushUP学びより
■ いつからか
平成28年度を起点に、3年後の平成31年度を目処に開始予定。
■ 受験要件は
○ 基礎資格としては国家資格とするが、その範囲としては以下の両論 があった。
・社会福祉士及び精神保健福祉士のみ。
・社会福祉士、精神保健福祉士、保健師、心理師、医師。
○ 一定(5 年間)の実務経験(子ども家庭福祉関係のソーシャルワーク) があり、基礎資格に応じた研修を受けていることを条件とする。
○ 移行措置により、現在児童相談所で 5 年以上経験のある人が一定の研修を受けて資格を得られるようにする。
■ 試験方法は
○ 資格試験としては、ケースレポートおよび試験を行う。
■ 資格取得者はどこで活かせるのか
○ 新設する資格を有する職員を基幹職員(SV)として、都道府県・政令市・中核市・特別区の子ども家庭相談機関および市区町村の子ども 家庭総合支援拠点に配置する。
○ 児童福祉施設のファミリーソーシャルワーカーへの有資格者配置を検討する。
参照:厚生労働省「新たな子ども家庭福祉のあり方に関する専門委員会 新たな児童虐待防止システム構築検討WG」より
受験要件として、精神・社会福祉士資格登録者が想定されている点からしても、 資格創設後はより精神・社会福祉士資格の価値が向上することが見込まれます。
2018年5月時点で判明している情報は以上になりますが、想定では1年後となるわけですが、2018年に入ってから最新の情報は見当たらないため、実現はまだまだ先になるのかもしれません。
今後追加概要は分かり次第記事にしたいと思います。
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